鐘に宿る精霊と物語の相性の良さ

海洋ファンタジーの帆船物です。
大航海時代の初期の帆船は、魔よけの為に船に鐘をつけ、不吉な時に、鐘を鳴らして悪霊などの追い払う慣習がありましたが、時代が下がると、船の鐘は、乗組員に時刻を知らせる『時の鐘』に鳴りました。
この物語はその船の鐘{船鐘(せんしょう)}に精霊が宿っています。

この鐘に宿る精霊と物語の相性がとてもいいです。

また、登場人物も、能力は高いけれど少々気難しい副長と、出自の良さから任命された年下艦長の気づかいっぷりが面白く、これに鐘の精霊が加わり、味わい深い人間関係を作っています。

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