月の独り言

誰かの泣いている声がする

どうやら怖くて心細くてないているみたい

夜が怖いのね

真っ暗だものね

だけど、そんな怖がらないでちょうだい

私が夜を優しく照らしてあげるから


人は夜をこわがる

それは昔から

黒に染まった世界では何もみえない

たとえ人の作った街灯や電気が道を照らしてもこわがる


おばけが来ると思って怖がる子もいる

だけどね、夜には別の顔もあるのよ

それは安らぎの時間を提供すること

夜が来るから人や生き物は寝ることができる

昼があるから世界を見つめることができる

昼と夜があることで生き物たちは己が命を活かす生き方を見つけられる


遠い遠い昔から夜は全てに静寂と安寧を

もたらす


「これは私の独り言。私は夜の世界を見守り照らすもの。あなたに優しい時間が訪れることを願って、今日も夜の空を照らし続けるわ。」

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