概要
刮目セヨ、『花札』ニ捧グ青春群像――。
日本の何処か、大体北の方にある「花ヶ岡高等学校」は、男女比が一対九の元お嬢様学校であった。
ここでは賀留多の利用が暗に認められており、中でも八八花――通称「花札」が生徒の間で人気である。生徒達は日々、座布団の上で札を打ち合い、入学したばかりの近江龍一郎もまた……友人と楽しい日々を過ごしていた。
ある日、友人の一人が「バレーボール部の着替えを覗いた」とし、二年生の女子生徒、三笠戸によって生徒会に連れて行かれそうになる。
平行線を辿る事件に対し、龍一郎はそれでも諦め切れぬと食い下がる。何処か余裕を見せる三笠戸は「だったらこの手しか無い」と、一つの条件を持ち出す。
それは花札の技法、《こいこい》を行い、勝利者側の主張が正しいとする……不可思議な決着方法だった――。
この物語は、友情、
ここでは賀留多の利用が暗に認められており、中でも八八花――通称「花札」が生徒の間で人気である。生徒達は日々、座布団の上で札を打ち合い、入学したばかりの近江龍一郎もまた……友人と楽しい日々を過ごしていた。
ある日、友人の一人が「バレーボール部の着替えを覗いた」とし、二年生の女子生徒、三笠戸によって生徒会に連れて行かれそうになる。
平行線を辿る事件に対し、龍一郎はそれでも諦め切れぬと食い下がる。何処か余裕を見せる三笠戸は「だったらこの手しか無い」と、一つの条件を持ち出す。
それは花札の技法、《こいこい》を行い、勝利者側の主張が正しいとする……不可思議な決着方法だった――。
この物語は、友情、
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!『こいこい』青春
花札という遊びをご存じだろうか?
多分、大抵の人は「知っている」と答えるだろう。しかし、「でもさ、やるにしてもさ、なんか敷居が高くない?」と言い足すに違いない。人によっては「高倉健さんとか菅原文太さんが演じるダーティーな世界に生きるキャラクターたちが真剣にやるような、そんな遊びなんでしょ?」なんて言うのもいるだろう。
残念ながら、花札のイメージってのは大体そんなもんである。
だがしかし! 本作はそんな花札のイメージを根本からひっくり返してくれるものである。
本作で花札を行うのは、高校生……しかも、お嬢様学校の生徒たちなのである。
青春の形は十人十色、千差万別と言いますが、ここまでオモシロ…続きを読む