若々しい蔦を這わせる

#空想観覧車 「薬指はそっと滲んでいきました」

閑散とした左車線、 僕は車を走らせる

#君色の詩「 月の下」

天を見下すほど高く在りし日に

方位磁石は空回りて大破

#枕元の幻想

蝶でも蛾でもない

浮遊する水母は醜く

漂り高いものはなし

#枕元の幻想　㋃㏪

危険と隣り合わせな通勤列車

#フォエム52 チェリー

花は綻ぶ

赴くままに我儘に求めること

産み叫び鳴く哭し尽く

うつす幻影めくるめく吹奏

水面にて空蝉に揺らぐ

青空に恋をした美しい華は

鈍色の展はカタカタと雨戸を撫で

静美された未知

ドブに惹かれる新品の玩具

・小さなかみさま

#アトリエ部文芸展「花」

#詩コン 飛

#甘い言の葉「目覚める華」

#百花諷詠 山吹草の 『清々しい明るさ』

#百花諷詠 千鳥草の『私の心を読んで下さい』

#君色の詩 『執着』

#アトリエ部文芸展「花」

#詩人の本懐 「縮図」

#幻想観覧車「あなたの合言葉なら、と。 」

#どんな姿になっても君を

今宵の満月様は春の宴を催す

空の匣に山と摘まれて入(い)る

・鋼の縁台 金魚は空を仰ぐ

満開の枝垂れ桜の底

開け放つ障子に

樒の葉 彼岸花をゐ抱く

空中庭園で悪戯する

堕ちるキミと昇るボク

天使の羽　悪魔の羽根

箪笥の角に小指をぶつけ

幾何学模様の空き瓶

交差点の真ん中で

みつめてほしかった 賞賛

春は透過し凍り尽くす雪

うつつまぼろし

#アトリエ部文芸展 「選」

ひらひらり囀る胡蝶