開け放つ障子に

開け放つ障子に

ぴしゃりと背を伸ばす

朝の輝きは幾度も癒える闇を裂く

天窓から覗く黒猫は

キミの忘れ形見で

怖くなって降りれないのか

酷く震えていた


磨り硝子にキミの影が感染り

すっかり薄らいだ鏡には

私は映らないようで

飛び降りてきたキミを

転げてゐ抱いた

ひとしきり鳴いて 御迎えを問う

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