#アトリエ部文芸展「花」

溢れ還る花は今

追想する風に大輪を湛え

ふっ と祖の実を揺らした

蒼空は果てが明白に歪み

匕はくらくらと冥い。

蛇口から白湯は零れ

朽ち欠けた舟に滔々に

満ち足りたおんなは

手を伸ばせば届きそうな

ひとときの価値に

揺るぎない愛を虚空に祈る

雀の泪一雫 コクリと

首を堕とし血に降り散る若葉


#アトリエ部文芸展「花」

#百花諷詠 木蓮の『恩恵』

#君色の詩 「願わくば」

#優しい言の葉「若葉」

#詩人の本懐 「結末」

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