春は透過し凍り尽くす雪

春は透過し

凍り尽くす雪

白く摘んだ


鋳る丸窓の奥に

虹彩は緑緑と処し


細く空けた眸

微風の口腔で笑む


砕けた破片 永久に


はんなりと

揺らぐ黒檀の睫 滴は伝う


私は少しだけ手折って看て


華は仄かに

あたたかく

未だに

あゝ

今だけは

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