概要
高校二年生の私は修学旅行と文化祭を通して仲良くなった水沢くんと、周囲も公認のお付き合いの秒読みモード。今日は水沢くんと放課後の教室で二人っきり。もしかしたら、今日が告白してもらえる日かなってって思っていたけれど、水沢くんの口から出たのは思っても見なかった衝撃的なワンフレーズで。
青春斜め上(どころじゃない)恋愛ワンカット短編。
☆本作品は以下の千羽稲穂さんのツイートに強くインスパイアされて書かせて頂きました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
https://twitter.com/inaho_rice/status/1054937788703956992
また、そのツイートの元となった稲穂さんの小説「君のパンツが見
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!恋というスパイスが、パンツを最高級ディナーに変貌させる。
パンツはただの布です。
もしくはポリエステル? ポリウレタン? よく分かりません。
とにかく、ただの布地です。味はしません。喉に詰まらせると死にます。虚無です。
しかし、これが好きな子のパンツとなれば話は別です。
ただの布地は、最高のディナーに変貌します。噛み締めるほど、甘い味が舌の上に広がっていきます。恋の口噛み酒です。
さらに、それが脱ぎたてであれば……もはやそれは、必殺料理(スペシャリテ)です。食べた衝撃でこちらの衣服が弾け飛びます。凶器です。
好きな人のパンツっていうのは、それくらい凄い物なのです。青春の象徴なのです。
一見風変わりで変態としか思えない水沢くんと、一ノ瀬さんと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!もう……しょうがないなぁ……。
と思わされてしまうのが本作の凄いところです。
男の子から「君のパンツを食べたい」なんて言われたら、どう思います?
「なに言ってるの?」これが普通でしょう。
人によっては「頭、大丈夫?」あるいは「バカじゃないの?」、無言でスルーなんてこともあるかもしれません。
ラノベや漫画ですら、変態的な発言をヒロインが強めのセリフで一蹴するか、実力行使で黙らせるのが『お約束』となっています。
しかしそれを『お約束』で終わらせないのが本作。
愛の告白を期待してたのに、意中の男子から告げられたタイトル通りの言葉。
これを聞かされたヒロインは、戸惑いながらもその意味を理解しようと思考します。
その思考の変遷が実…続きを読む - ★★★ Excellent!!!タイトルに騙されるな! それはそのままの意味だ(どっちだ
恋愛においてひとに好きになるということは、まさしく己そのものを相手にさらけ出すことにほかならない。
古今東西のあらゆる詩人や哲学者、はては神学に籍を置くものたちが語ってきたその「愛」は、あくまで形而上学的に書き起こされたものであって、実践を伴う説得力とはかけ離れたところで評価を受ける。
しかるに本作が描き出そうとする「愛」は、極めて野心的でかつ先進的な実行者のみが持つ、人類史上最も雄弁な納得力を放っているのである。
これは壮大な謎掛けである。
ひとは果たしてこれほどまで「愛」に純粋になれるのか。
その身を滅ぼしかねないその思想は、愛するものの存在自体を凌駕するのではないか。
否。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!当作品のレビューを書くにあたり、私は極めて深い悩みの中にいる。
この作品を人に薦めて良いのかどうか。
パンツを食べたい。この作品の登場人物はそう高らかに宣う。
見たい、脱がせたい、嗅ぎたい。どれも変態的で犯罪的だが、異性に対して抱く感情としてはありふれている。
意中の相手のパンツを食べたいという欲求。他の変態と呼ばれていた発想に比べ、二乗倍の変態度を含有する。他のありふれた欲求がまるで健全な発想に思えてしまう程である。この登場人物は紛うことなき変態だ。
一方で、某声優を生業とする人物はTwitter上で「口に含むならシルクをお勧めする」という知見を提供している。つまり、パンツイーターとも呼称すべき変態的な人々は少なからず存在するという事である。…続きを読む