02_04_02:タスクの作成

 実際の執筆活動です。

 個々人で書き方が異なりますが、個人的な書き方を少しだけ記載しようと思います。


 これについては以前活動報告にも記したものですが、ご了承ください。


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 扱うレベル : 著者の作業。

 詳細の粒度 : 明確な著者の作業タスク。

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また関係するロールは次のとおりです。


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  ・作者(Writer)

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 実作業のみが発生するため、作者としての本文のみが発揮されます。


 また私については個々からの作業工程は次のようになります。

 興味が無いなら読み飛ばしてもらっても構いません。


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  1.締め切りを設定する。

  2.あらすじを書く。

  3.脚本化する。

  4.肉付けする。

  5.推敲する。

  6.機械的推敲をする。

  7.脱稿する。

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【1.締め切りを設定する】

 いついつまでにどの程度時間をかけるか、という指針です。

 これには進捗管理表を使うこともありますし、体感でやっちゃう場合もあります。


 ツールとしてはWBS(マスタースケジュールで提示したようなやつ)や、

 Kanban(そのまま看板。用紙をぺたぺた貼って、進捗管理する)等があります。


 個人としては日数だけカウントして、次のようにしています。


 ##############################

 1日目 ・シーンバックログを切る。

  :  ・あらすじを設定する。

  :       :

 2日目 ・脚本化を実施。

  :       :

 3日目 ・脚本の構成再確認。

  :  ・脚本の分割作業。

  :  ・分割した脚本を執筆ファイル単位に保存。

  :   タイトルは仮題。

  :       :

 4日目 ・分割したファイルを実際に執筆。肉付け。

  :       :

 5日目 ・分割したファイルを実際に執筆。肉付け。推敲。

  :       :

 6日目 ・分割したファイルを実際に執筆。推敲。

  :  ・このへんで一度書き上がる。機械的推敲。

  :  ・同時に各話タイトルの確定。

  :       :

 7日目 ・機械的推敲の継続。

  :  ・脱稿作業の実施

 ##############################


 このようなサイクルを延々と続けているのですね。


 ただ休みがないのでトラブルに弱いスケジュールです。

 何らかのインシデントが発生した時点で回らなくなります。


 なのでしっかり休むようにしましょう。


 予定とは締め切りというものを設定するためだけではなく、こうした休みをマネージメントするためにも必要なのです。



【2.あらすじを書く】

 起承転結、あるいは序破急にそって、流れを箇条書きにします。

 この時のフォーマットは次の様になります。


 ・『人物』『行動』


 この時点では心理描写を含む一切の書き込みをしません。

 あくまで流れにだけ注力します。


 例えば以下のようにします。


 ##############################

  桃太郎、歩く。

  犬、遭遇。

  犬、きびだんご要求。

  桃太郎譲渡。

  犬ついていく。

 ##############################


 これは事前に切ったシーンバックログを満たすようにリスト化します。


 多くても原稿用紙1枚=400行以内に収める程度にしましょう。

 個々から類推する文章量は、少なくともになると思ってください。


 あらすじはそれほど圧縮された情報元なのです。



【3.脚本化する】:感情の付与

 あらすじを元にセリフを書き込みます。


 あらすじはあくまで流れ、ドラマを生むのは常にセリフと行動によって引き起こされる『感情』です。

 小説という媒体は『地の文』で心理を表現できますが、なるべくならセリフで表したほうがスマートです。


 つまり『地の文』で『その瞬間、彼女は彼のことを好きになった』と書かれるより、


 ##############################

 「君とまた月を見上げたいな」

 「ええ、何度でも」

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 と書かれたほうが心に響きます。

 ココらへんは『「感情」から書く脚本術』という和訳本がとてもいいのでおすすめです。


 ただし『映画脚本』の話なので、あくまで参考文書にとどめてください。



【4.肉付けする】:説得力の付与

 私の場合、脚本化時点で文章量は3,000文字~4,000文字になります。


 よってこれを戦闘なら400字、日常なら800~1,000文字に分割します。

 勿論キリの良いところを考えてやる必要はありますけれどね。


 その後分割した脚本の行間……つまり地の文を書き込んでいきます。

 勿論自然な流れになるように、セリフも都度追加していきます。

 こうして流れと感情に『説得力』を付与していきます。



【5.推敲する】:文章を研ぎ澄ます

 さあ、書き上がった文章は完璧ですか? いえいえそんなわけがない。

 誤字脱字、同じ表現の連続。


 そうですね、目を覆うような間違いだらけです。


 なのでそうした『粗』を削り、スマートにしていきます。

 私の場合は基本の執筆形態がスマートフォンによるフリック入力なので、推敲は必ずPCで実施します。


 また投稿済みのものに関しては、ポメラ(DM100)にテキストを落とし込んで対応していますね。

 ポメラの推敲は、起動3秒で書き出せるので大変楽ですよ。


 ちょっと朝早く起きて30分ぐらいなら、質によりますが2~3本の加工が可能です。

 モノカキのガジェットとしては非常におすすめする一品です。


 なおスマホ+Bluetoothキーボードでいいじゃんと言う人はそれでいいと思いますよ。

 私はちょっと気分を変えたいときにやるぐらいで、メインでは使ってません。


 またこのタイミングで、1投稿単位の(≒1話)のタイトルを確定します。



【6.機械的推敲をする】:仕上げに化粧する。

 さて、一通り書き終えましたが、まだ完成とは言えません。


 本来であれば第三者に移譲して診てもらうのが一番いいのですが、筆者はソロなのでそれが出来ない。


 なのでSEらしくツールを使います。


 使っているのは NovelSupporter という正規表現パターン解析ツール。

 このツールの『こそあど検出』と『文末検出』の2つを利用しています。


 ここで行うのはあくまでです。


 まず『こそあど』検出で全体の曖昧な部分を削りつつ、最終チェックします。

 次に『文末検出』でリズミカルな文章になるよう機械的に処理します。


 この段に来て初めて投稿可能な形として成立します。


 出来上がったものはNobelSupporterからコピーして、本来の保存ファイルへと保存し直し確定します。



【7.脱稿する】

 4~6を、シーンバックログ全てを満たすように実施します。

 すべてが完了した次点でシーンバックログを終了とみなすことが出来ます。


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 さて、全ての『やるべきことバックログ』が出揃いました。

 次のフェイズからは『実際に執筆する』ことを重点的に進めていきます。

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