01_02:ウォーターフォール・モデル
突如専門用語から始まりました『ウォーターフォール・モデル』。
すべての基本にして『派生元』なのでさらっと説明しておきます。
ウォーターフォール・モデル……調べれば一目瞭然なのですが、その歴史はとても古い仕組みです。
>> https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB
転じて実績が十分に蓄積された開発モデルといえますね。
流れとしては以下のような形です。
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1.要件定義
2.設計
3.開発実装
4.実装テスト
5.運用
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なんとなく『これってあれじゃない?』と思う用語がいくつかあると思います。では図示化してみましょう。
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1.要件定義 ⇔ 1.アイデア出し
2.設計 ⇔ 2.プロット構築
3.開発実装 ⇔ 3.執筆
4.実装テスト ⇔ 4.推敲
5.運用 ⇔ 5.脱稿(投稿)
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ご覧の通り『すでに使えている』とはこういうことなのです。
だからといって『IT業界楽ちんじゃ~ん』などと舐めてかかるとフルボッコにされますから注意してください。
あくまで仕組みに互換性があるという点に注意してください。
さてウォーターフォール・モデルのメリット、デメリットとは何でしょうか?
利点は『堅牢』であることです。
欠点は『堅牢』であることです。
……何がなんだかわかりませんね?
わかる方は非常に頭が柔らかく回転速度も早いか……
然しながらこの話、一度でも筆を執った人ならば直感的に理解できる話です。
『堅牢』のメリットは次のとおり。
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【1.進捗管理がし易い】
今どのタイミングで、何に困っているのか一目瞭然です。
アイデア出しで困っているなら1番で止まりますし、推敲で止まれば4番で止まります。
とてもわかり易いですね。
【2.全体感を把握しやすい】
執筆する前にすべてを設計して用意するため、規模感のすべてを把握できます。
例えば『このプロットなら、本にして3冊分』といった具合です。
【3.工程毎に高い品質を求めるため、成果物の品質が高い】
ウォーターフォール・モデルは工程のすべてを過不足なく完了させることで、次の工程に移行します。
そのため最終的な品質が非常に高いレベルで担保される特徴があります。
【4.プロット時点で商業的なプレゼンテーションが可能】
最も大きな特徴です。
これは【2】【3】に付随することですが、ステークホルダーに対して、どのような企画なのか伝えやすくなります。
『全体が見える』というのは
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では『堅牢』のデメリットは何でしょう?
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【1.設計が甘いと、最後まで品質が保持できない】
例えば『女の子が二人でにゃんにゃん』というアイデアを出してそのまま走っても、それ以上になりません。
ウォーターフォール・モデルでは確りと
『小夜子は普通の女の子なんだけど時音という可憐な女の子に何故か惹かれる自分に戸惑いつつ……学校は中学校で……秘密の花園があって密会の場に最適なんだけどある日翔子がそれを目撃……バラが落ちるんですよ、バラがね……水着回は必須で指定水着はちゃんと競泳水着で……更衣室がいくつもあってですね……ああん野郎の入る隙間なんざねえよ……』
等と明確に決めなければならないのです。
つまり『決めるべきすべて』を『余すところなく』、『全て決定してから』前に進む必要があります。
【2.堅牢すぎて変更要求が難しい】
一度決定したことを、後々改変することが非常に困難です。
今積み重ねようとしているものは、全て以前の工程が土台となっているため変更すると全て狂います。
やれないことはないですが、著者は逃げます。ごめんです。おうちにかえしてくれ。
例えて言うなら、出来上がってから『この子なんでメガネかけてんの?』っていうぐらいの狂気です。
【3.実体は終盤にならないと出来ない】
つまり『企画は面白い』のだけれど、『書いてみたらツマンネぇ』なんてことがありえます。
すごく突き詰めた設定や資料をもとにして、結末がこれでは余りに無体。
膨大な資料に埋まって死ぬのは中々に心がマインドブレイクです。
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さて、はっきりと意識していなかったカタチが明確になったでしょうか?
であれば幸いですが……『違うやり方だよ』と思っている人もいるかと思います。
もしかして『いきなり書いちゃう』人ではありませんか?
次はそうしたパターンについてご紹介しようと思います。
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