02:Spiral Writing Flamework

02_01:Spiral Writing Flameworkとは

02_01_00:Spiral Writing FlameWorkとは

 Spiral Writing FlameWork(SW)の解説に入ります。


 当フレームワークはScrum開発モデルを元に、『長編』を『日次連載』可能にするためのフレームワークです。




 まずはスクラムが認める価値を挙げます。


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 ・確約:Commitment. :約束(≒締切)は守る。

 ・集中:Focus    :約束を守ることに尽力する。

 ・公開:Openness.  :己に不利でも事実として包み隠さない。

 ・尊敬:Respect   :己と異なることを認め、敬意を払う。

 ・勇気:Courage   :上記4点を満たすために勇気を持つこと。

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 もとがチームのフレームワークですが、基本的なスタンスは変わりません。


 世界を生み出せるのは、窓の鍵を持つのはあなたしか居ない。

 失敗は失敗として受け入れ、対策を練りましょう。

 故に仕事に真摯に、真剣でありましょう。


 我々は作り手として、幻想の担い手として胸を張り、誇りを抱かねばなりません。

 熱い灯火だけが己の有様を示すのです。



 続いて役割ロールにつて。

 もとはチーム開発のため存在するものですが、勿論一人でも問題ありません。


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  1.読者  Reader&Producer

  2.管理者 Administrator

  3.作者  Writer


  ※.2と3を併せて著者(Author)とします

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【1.読者(Reader&Producer)】

 作品を宣伝し、楽しんでもらう為のターゲットです。

 物語に対する期待をし、続きを要求するリクエストをします。


 とは言え最初の読者は著者であり、最初のネタ出しをするのも著者自身です。


 よって読者には2つの属性が付与されます。


 Reader  :エンドユーザー。本当の読者。

 Producer. :プロデューサー。展開の創造者。


 どちらも読者でくくったのは、読者自身もまたあなたの作品をプロデュースする為です。



【2.管理者(Administrator)】

 スクラムにおけるプロダクトオーナー、及びスクラムマスターに相当します。


 つまり執筆に対する脚本家であり、編集者であり、あなた自身のリーダーとなります。


 そのため、プロットや設定文書等の設計を纏めて明確なビジョンにするのが仕事です。


 ビジョンは共有可能な形で残す必要があります。


 また執筆に関するスケジュールと、時間的なコストの管理をします。

 更に書き方に関する執筆規約を設けたり、ツール導入等で効果的な運用を促します。


 また全体の体調管理なども含めた総合的な管理も担います。

 正に”管理”者ですね。



【3.作者(Writer)】

 実際に執筆を行うです。

 管理者が提示するプロットに対して、実際に執筆を行います。


 明確な創作作業のみを担当する役割ロールとなります。


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 続いて実際の開発……執筆サイクルです。


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  1.全体バックログの作成

  2.チャプターバックログの作成

  3.スプリント計画の立案

    ※シーンバックログの作成

  4.デイリースパイラル

  5.スパイラルレビュー

  6.振返りチェック

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 1、2で執筆の計画を立てます。

 3で次の執筆範囲を設計します。

 4で日時的な執筆活動を実施します。

 5、6で活動を振り返り、次につなげます。


 この周回を繰り返すことを『Sprintスプリント』と言い、

 スプリントを重ねることで完成を目指します。




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【1.全体バックログの作成】

 長編全体に渡る設計です。

 書きたい物語の初めから終わりまで、全てがざっくり記述されたものとなります。


 抽象化するこのバックログを起点に、全ては象徴化していきます。



【2.チャプターバックログの作成】

 チャプターバックログとは、執筆単位に分けたプロットです。

 長編であれば1冊の本と考えてください。


 全体バックログよりは詳細になりますが、綿密に書き込むほどの分量ではありません。



【3.スプリント計画の立案】

 スプリントバックログの優先順位が高いものから、今回のスプリントで執筆するプロットを選別します。


 ここで採用するものは、シーンバックログと呼ばれる単位で切り分けて詳細化します。

 更に仕事タスクを生成し、実際の執筆活動に取組みます。



【4.デイリースパイラル】

 その日の作業を確認します。


 前日までの作業実績と、本日の作業予定、問題と成っているタスクを洗い出します。


 一点注意したいのは、SWにおける成果は『脱稿』でのみ測ります。

 つまり『今日どれだけ文字数を叩いたか』は、まるで問題にならないのです。



【5.スパイラルレビュー】

 最終的な推敲を実施し、脱稿した文章の最終的な評価、及びリリースを行います。


 本来はレビューの名の通り、本来は第三者が確認するものです。

 基本的にはタスクが示す完成基準を満たしているかの確認です。


 『予約投稿』あるいは『投稿』を実施と同義ですね。



【6.振返りチェック】

 今回のスプリントの進捗や、上手く行った点、悪かった点、継続する点等の文筆成果を確認します。

 私が普段やっている『KPTけぷと』や、『PDCA』が該当します。


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 さて、このサイクルで重要なのは『計画通りに進行させる』のではありません。

 常に『最適化を行い、結果をつみあげていくインクリメントする』ことです。


 あなたは常に進化し、運営が多少傾いても前に進む事ができます。

 故に『スクラム』が『連載』に適しているのです。


 それでは次から、本格的にSWの説明に移りたいと思います。

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