最弱魔法使いのラストチャンス

魔法使いだけが生きる世界で「彼」は才能もなく、努力もあきらめた落ちこぼれだった。しかし、寿命の半分を捨てて悪魔と取引し、「自分だけが魔法を使える世界」に転移してもらう。誰も魔法を使えないなら自分こそが王様になれると信じて。

しかし、彼が送られた先は亡者が動き回って人を襲う終末世界だった。生き残った人類は乏しい食料を奪い合い、一部は悪逆非道を重ねる略奪者になっていた。彼はその略奪者に銃という武器で殺されかけ、逃げた先で女だけのグループに助けられる。

アイという少女は言った。
「助けた恩は働いて返して。今日から雑用をやってもらうから」

彼は能力を隠し、雑用をこなしながら考える。
自分が使える魔法は小石を動かす念力や数秒の催眠くらい。
これらを使って世界の王になる方法などあるのだろうか。

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