概要
たった一人の男の復讐が、やがて日本をも揺るがしていく
2011年2月、大手外食産業「ニッタミ」の経営者でもあり現役衆議院議員でもある「我来賢一郎」が理事長を務める私立中高一貫校で、一人の女性英語教師「葛木美奈子」がパワハラを苦に自殺した。
残酷だがこの国ではごくごくありふれたこの悲劇はやがて誰からも忘れさられ、夫である「葛木恭矢」も姿を消すように消息を絶った。
その数年後、我来賢一郎の近親者が次々と陰惨な手口で殺害されていく。
警察は捜査の末、葛木恭矢を重要参考人とする。
だが恭矢の経歴にはあまりに不可解な点が多すぎた。
そして、恭矢の凶行が我来に及ぼうとした時
あまりに陰惨な彼の正体と、この平和国家日本国の暗部が浮き彫りとなる。
残酷だがこの国ではごくごくありふれたこの悲劇はやがて誰からも忘れさられ、夫である「葛木恭矢」も姿を消すように消息を絶った。
その数年後、我来賢一郎の近親者が次々と陰惨な手口で殺害されていく。
警察は捜査の末、葛木恭矢を重要参考人とする。
だが恭矢の経歴にはあまりに不可解な点が多すぎた。
そして、恭矢の凶行が我来に及ぼうとした時
あまりに陰惨な彼の正体と、この平和国家日本国の暗部が浮き彫りとなる。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!復讐心は悪い感情じゃない。誤魔化さなくていい
主人公が自分の「復讐心」に疑問を持たないところが、この作品の重要で重大な部分で、おかげで最高に気持ち良く読める。
他人に対する恨みや、怒りを通り越した憎悪、復讐心は、全くの第三者に話した途端、相手への「許し」を勧められることが多い。
そんな空気のせいか、怒りの心持ちを打ち消す「許し」を自己に強いている場面が、日常には意識的にしろ無意識的にしろ無限にある。
事件の裏側を追うパート・アクションシーンの二つの緩急を純粋に楽しむ傍ら、根底には常に、「怒りや復讐心を持つ側へこその許し」が流れていて、感情を我慢しなくていいんだ、と素直に思わせてくれる。
復讐心は「許される」。
バトルの興奮、心根の解…続きを読む