本当の恐怖を知るということ

書きたいことがことごとくネタバレになってしまうので、簡素な感想になってしまうことをお許しください。
しかし確かに言えることは、本当の恐怖とはなにか。そして、恐怖と共にあるとはどういうことかを、真っ正面から描いた作品だということです。

とにかく、ページをめくる手が止まらない。私は、完結後一気読みをさせていただいたのですが、毎回引きが強くて、続きが気になって仕方がなかったです。一瞬で読了してしまいました。
また、幻想的であるにも関わらず、イメージが浮かんでくるような巧みな文章。アクが強く魅力のあるキャラクター。この小説の構成要素に、不足ある点がありません。
何一つの不安なく不安を描き、恐怖と、謎と、カタルシスを生む。そして、後には深い余韻がある。私にとって、そんな作品でした。
長さも四万字と短めですので、まずは一話読んでみることをオススメします。気がつけば全て読み終わり、確実な充足感に浸れることでしょう。

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