概要
日陰のさらにすみっこで生きる君たちへ。
この街には、魔物が棲んでいる。
人間の持つ魔力から生まれたそれは『ダスト(排出物)』と呼ばれ、人を喰らう危険な存在だ。
ある日『ダスト』に襲われかかった井谷恭雅(いや・きょうが)は、速見木乃夜(はやみ・このよ)と名乗る少女に助けられる。
彼女は『ダスト』と戦える力を持っていた。そして、恭雅にもその力があるという。
そして少年は少女に導かれ、この街を守る戦いへと身を投じ――なかった。
そうはならなかったのである。
正義の味方になんてなってたまるか。
だってぼくらはこの街が、嫌いなんだから。
人間の持つ魔力から生まれたそれは『ダスト(排出物)』と呼ばれ、人を喰らう危険な存在だ。
ある日『ダスト』に襲われかかった井谷恭雅(いや・きょうが)は、速見木乃夜(はやみ・このよ)と名乗る少女に助けられる。
彼女は『ダスト』と戦える力を持っていた。そして、恭雅にもその力があるという。
そして少年は少女に導かれ、この街を守る戦いへと身を投じ――なかった。
そうはならなかったのである。
正義の味方になんてなってたまるか。
だってぼくらはこの街が、嫌いなんだから。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!「殺したい」ではなく、「死なねえかな」と思った人に確実に刺さる
めちゃめちゃ面白いです。「メンドクサイ人」の概念がこれ以上ないくらい好きだし、実際自分は面倒くさい人間なので、完璧に刺さりました。
なんと言っても導入が見事でした。あれは、私です。正確には、私が口には出さないけど、時々頭をよぎることです。車運転してて「引き殺すぞ」って思うときとか、電車の中で「イヤホン引きちぎるぞ」って思うアレ。
そういうある種の後ろ暗い感情を持ちつつ、実行に移さない理由も山ほどあって、正当化とか視点を変えればとか、自分を騙したり、納得させたり、抑え込んだりする思考をまとめて「メンドクサイ人」という概念にしたのは、ほんと発明だと思います。
だからこれは、誰がなんと言おうと僕の…続きを読む