「小説で弓を扱いたい方」のための弓道講座

阿井上夫

はじめに

 冒頭から、いきなり反省を一つ。


 先日「某大河ドラマの和弓の扱いが酷い」という吊し上げを行ないましたが、

 ・そもそも競技人口が少ない日本の弓道について、

 ・経験者でないと気がつかないような些細な点を、

 ・小姑のように「これは駄目よ、おほほのほ」と、

 事後になって指摘するのは、極めて不親切というものでした。反省しています。


 そこで、今回は逆に「どうしたらそれらしく見えるか」という点を中心に、説明することにしました。

 時代劇だけでなく、現代ドラマやファンタジーで弓を登場させる場合であっても、ちょっとした表現を加えることで「あ、この人ちゃんと弓のことを分っている」と思わせることができます。

 小説に限らず、イラストで和弓を扱う場合の注意点もここでは取り扱いますので、絵師の皆様も是非ご利用下さい。


 これによって、弓道に関する誤った表現が少しでも減ってくれたら幸甚です。


 なお、弓道を知らない方に変な誤解を与えそうな「弓道の軽率な扱い」については、継続してここで指摘させて頂きます。作者は〇田〇科雄的ポジションを良しとしておりませんし、製作者に諸事情あることも分かっておりますが、弓に対して間違った認識を持たれても困ります。それに、意外と面白いので。


 また、私は弓道愛好家ですが、専門家ではありません。そして、どこの世界にも「この人、変態じゃないの」と思うような博覧強記の超越者がおります。そういった方にはとても敵いませんので、その程度であることはご容赦下さい。


 それでは、講義を始めます。

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