山田あとり

　こちらは第9回ブックショートアワードで優秀賞をいただき、最終候補作品に選んでいただいたものです。 　おとぎ話を取り入れた短編小説ということで、人魚を取り入れました。

ロードバイクをこよなく愛する高校生の渡瀬香澄は、ある夏の夜に自分より速いロード乗りの女性と出会う。三条伊吹と名乗る社会人の彼女と意気投合した香澄は二人で連日のライドを楽しむが、そ…

深海が闇の世界などというのは陸の者たちの思い違いだ。太陽が遠いなりに、深海にも光が満ちている。 「彼女」の光に誘われるように、闇の中で輝き揺らめき近づいて来る──月のような、円い…

元々31話完結でしたが、追加の仕儀とあいなりました。夏の終わりを謳ってたので、これもまた定めなのか。 一日一話、一話完結！（例外あり） 八月いっぱい、またよろしくお願いします！ …

深夜に先輩から呼び出されて向かった宅飲み。夏の夜に飛び出して向かった先輩の家にいたのは初対面の後輩。先輩は一緒に買い出しに行けって言うけど……？ この作品は以下の自主企画に参加…

幼稚園で飼育係になった彼は、夏休みに自宅に持ち帰った亀を不注意から逃がしてしまった。休み明けに登園した彼が、空だと思っていた水槽の中に見たものは…… ★カクヨム誕生祭2024「黒…

街はずれの墓地で墓守を務めているティアナは、友人である領主の息子ダニエルから、海を挟んだ隣国への船旅に同行してほしいと頼まれる。彼からの誘いを受けたティアナと彼女の聖獣である蜥蜴…

こえけんASMR部門参加作品 最終試験のため、人間の男性と行為に及ばなければいけないサキュバスちゃん。 声を掛けたのはサキュバスちゃんが魔法使いだと思った一人の男性。 しかし、…

森嶋歌帆は、小学生の時に自身と父母がフェリーの海難事故に遭い、その時に父母を亡くしている。 現在、フェリーに乗らなかった妹と祖母と、森嶋神社という古い神社を守って暮らしている。 …

ある日、いつものように夜の墓地の見回りをしていた墓守のティアナは、領主の息子のダニエルが動けなくなっているところに出くわした。 ダニエル曰く、悪霊が出現するようになったという情報…

本作は、犀川よう様の自主企画〈さいかわサマーダッシュ〉に参加したくて書き下ろしたものです。 はじめまして。 よろしくお願いいたします。 夏と聞いて思い出したことを昔語りしてみま…

残業をやっと終えて乗り込んだ電車。 うとうとして気がつけば、見知らぬ場所にいた。 地方都市の駅。海が近い。潮のかおり。 そうして、そんな僕に近づいてきたのは……。 ＊ 方言恋…

演劇の世界を舞台にしたミステリです。 拙作、『ブルー・スモーカーズ・ナイト』『徒花を喰らう』と同じ世界線ですが、今作だけでも読むことができます。連載です。毎日朝七時ぐらいに更新で…

宮殿の通用門を警備するその女性兵士は、正午の鐘と共に今日も変わらぬ任務に就く。ある思惑を秘めた僕は、彼女が独りの時を見計らって接触を試みるのだが… 天川様の自主企画【第二回　短…

領主の第四子、四歳のアントニー少年は、読書が大嫌いで外遊びが好き。 特に最近のお気に入りは昆虫觀察。 しかし、彼のことを理解してくれる侍女は、今までいなかった…。 領主館に住む…

三秒以内に答えましょう

列をなす小柄な鳥たちが、溶接の定義をいかめしく囀ります。 さいらあ、さいらあ、と。 ねえ、どちらが柔らかいかな。

二次創作同人誌をコミケに持ち込み、一人で販売するその売り子。七年前にサービスが終了したネットゲームの、しかも百合本というニッチな商品にはまったく注目が集まらず、彼女のサークルのブ…

守護精霊の働きにより、吹雪の天然結界に閉ざされた六花牢国カザハナ。 少年キバは秘匿された七体目の守護精霊アギィタと共に行く。 その日々の一幕、打ち捨てられた小屋にて。 同じ文末…

「第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト」参加作品です。

20XX年、過剰なストレスによって人類は進化した。 悩める若人よ！苦しめる老年よ！老若男女もろともに爆発四散せよッ！ ・文末〆企画第五弾『びっくりするほど不味かった』に寄せて。

砂場で遊んでいるうちに　いつの間にか大人になっていたあなたへ

5月の誕生日の前日に、隣の席の「君」がご朱印帳をくれたの。 嬉しいけれど恥ずかしい。そんな熱心にお詣りするほど、わたし、信心深くない。 （以前投稿した話のリライトです）

天孫ニニギに従うウズメは、境界の神サダヒコを味方に引き入れるよう命じられる。純朴なサダヒコに惹かれるウズメだが、とある密命を受け――。 『古事記』の天孫降臨に題材を取った伝奇小説…

領主館の厨房で働く、下働きのサシャ。 ある日、仕事中に女料理人の首元に、虫刺されのような痕を見つけて質問する。 まだ若いサシャには、男女のことは分からないことだらけで…。 領主…

花言葉で綴る　せつなき想い 俳句に挑戦！　 ✾ 「第２回カクヨム短歌・俳句コンテスト」俳句/二十句部門 応募作品 ✾ 作品にまつわる物語は、「勿忘草を置き去りに【鑑賞文】」htt…

横浜は曙町、鎌倉街道から一本脇に入った路地、ここも親不孝通りと呼ばれている。そこにあるのは旧い建物と風俗店である。

僕、世界一賢いかわいい犬！　ご主人と虹の橋を渡る約束したのに、なんと橋がまだ出来てない！　だから作る事にしたよ！　ところで、虹の橋ってどうやったら出来るんだろう？　鬼さんと一緒に…

小国サーシェルは魔王国に恭順を誓う。 その証として、王家の血筋を差し出すことを約束し、 その生贄ともいえる役に任命されたのは、庶子の第６王子だった。 そして、魔王領に向かう15名…

パーティーを追い出されたシュリは、張り出された「ドラゴン討伐」の張り紙を見、ギルドに足を向けた。 そこには、どうしても懸賞金を手に入れたいと出向いた十六歳の双子、トビーとリリーナ…

雨雲がないのに雨が降る、お天気雨には２種類ある。 ・雨雲のあるところから風に吹かれて飛んでくるパターン ・地上に届くまでに雨雲が無くなったパターン しかしもう１つのお天気雨があ…

創作界隈を襲う未曾有のピンチ。 WEB媒体、宣伝媒体が受けるダメージは作家を直撃する。 それを救うのもまたWEB媒体！ 皆様の拡散力で作家を救って下さい！

第１回は麒麟先生、第２回は季何先生。 なんとも豪華な選者先生に心躍るコンテストです。 ご覧いただけるだけでもとてもうれしいことです。 ありがとうございます。

領主館の厨房には、領主の末娘の大好物のデニッシュを焼く、ベーカリー担当の女料理人がいる。 しかし、彼女はもうすぐ仕事を辞めるという噂を聞いて、領主奥方は…。 領主館シリーズです…

地の果てには、竜が棲む。 そう伝えられる世界で、ハルトたちは暮らしている。 魔式と呼ばれる小さな異能を誰もが持ち、その特性に応じて火を灯し、風を呼び、水を操る。 人々の暮らしは…

第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト【俳句の部】一句部門への投稿作品です。 過去作＋新作を投句しております～。 本作以外にも俳句を投稿しておりますので、よろしければ併せてご覧いた…

　この物語はフィクションです。 　登場する人物・団体等は架空であり、実在のものとは関係ありません。 　また、この物語は特定の活動や理念を否定するものでは決してありません。 ※苦…

【人体被食描写注意】身長2mの口裂け舌裂け男が、人間をバリバリ食べるお話です。 草森ゆきさん主催『死別ブロマンスを書いて欲しいリターンズ』に寄せて執筆しました。 ほぼ出落ちの性癖…

　福岡市、博多区、中洲。そこには清流公園という公園がある。 　…何処が清流なんだ？２つのドブ川に挟まれたクソ公園じゃねえか。 　そんなドブ川沿いの公園で。無職な俺達２人は屯してい…

蜂蜜ひみつ様自主企画 【てんとれ祭】参加作品です。 領主館に住むのは八人の家族と、彼等の生活を支える使用人達。 一年前に妻を亡くした先代領主の老紳士。 秋深まる時期に体調を崩…

福岡で暮らしている私は、女優としての成功を手に入れて東京から戻ってきた同級生の絵里と再会する。喧嘩別れしそうになった私たちの上に思いがけず訪れた天気雨が、降り積もっていた私の嘘を…

2022年、〈カクヨム〉をはじめたMさん。 小説を書いていることを家族は知らない。 『あなたの知らない世界』というワードに胸震える人。コンビニ、なかったでしょ、子供の頃。 そんな…

私が「売薬さん」をやっていた頃の、ちょっとホロ苦い体験談です。

カスミは色のある花を探していた。

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい、書いてるのどう考えても時間足りなくて、朝起きてから書きました。ネタの骨子だけ使っちゃった、てへ。

あたまをからっぽにしてよんでください。 惣山沙樹様 【シチュエーション「ボタンを渡す」短編の会】に参加しています。（2作め） https://kakuyomu.jp/user_…

　祭りの日、婚約者とダンスを踊っていたドレンテ。その日、彼から初めてキスされそうになった時、突然、幼いこどもの声が頭の中に響いた。 　すると、足元に青白く光る魔方陣が現れて、ドレ…

最近の異世界は『異世界』成分が足りない。己の常識が追いつかない『異世界』感はどうやったら手に入るのか。 そうだ、歴史上の異国をしたじきにすればよいのでは？？ この仮説を実証するた…