衞藤萬里

大学生になったばかりの梅若佐保には、ひとつだけ悔やんでも悔やみきれないことがあった。 高校で唯一仲良くしていた美術部の後輩、茜谷まほろが事故に遭うきっかけを作ってしまったことだ…

二年前、愛するうさぎ、モカを看取ったわたし。 月とコーヒーが、わたしとモカを繋いでいてくれる。 香鳴裕人様主催の自主企画『同題異話SR』参加作品です。

ボクは人に言えないオタク的趣味人だった。同じ会社の先輩であるボクが後輩であるエリハさんに告白する決心をしてデートをしたのだが・・・。お宅的趣味人の恋の行方は？

西暦2200年の地球では、お金を払って購入した言葉でないと使うことができなくなった。その中でも、暴言は富裕層にしか手を出せないほどの高価で取引されており、貧困層である僕には、まる…

被害者の娘が二つの誘拐事件に苛まれる。

死期の近い老人、渡瀬は老人ホームでとある新聞小説と出会う。 読み終えるまでは死ねない、そう喜ぶ老人たち。 読み終えるまでは死ねない―じゃあ、読み終わったら？ 読むと死ぬ小説と出…

「第二回偽物川小説大賞」に向けて書きました。メメント・モリした結果迷走し、いまだによくわかりませんがこのようになりました。 一応ジャンルを異世界ファンタジーとしましたが、魔法とか…

つまらない学校。少年は頭を打ったおかげで、大人の心が聞こえるようになる。聞く少年と聞かれる大人の短編ストーリー。

小学５年生の夏休み。 僕はウソをついた。 そのウソで、そいつは死んだ。 その事実を隠したまま、僕は結婚するが・・・ 不気味な音が、どこからか聴こえてくる。

-Life must go on- 不死身のわたしと、時間を彷徨う女の長い長い旅。

ママ友に勧められたお店を訪れた私。 アプリ会員になれば、レギュラーよりランクが上のメニューも割増なしで注文できるみたい。アプリ、登録しちゃおうかなぁ。 ……って、どんでん返しはど…

高校生の楓は同級生の拓真に恋をいている。 好きとは言えないけども、毎日のほんのわずかなひと時に幸せを感じていたある日。 父親の転勤が決まって、二学期から遠く離れた場所に引っ越すこ…

自分が必要とされているのか。 それを知る一番手っ取り早い方法は、自分が死ぬことだ。 僕が死んだあと、君は果たして悲しんでくれるだろうか。嘆いてくれるだろうか。 ――僕は君に…

私、高木彩（たかぎあや）は困っています。 小学校に入って初めての発表会。 １年生は歌とダンスをすることになりました。毎日の練習は楽しいのですが私には１つだけ困っていることがあ…

短編集です。 主に、日常に似た架空の場や、非日常の地球と地球外の惑星が舞台です。 創作のカケラの集積場。お気に召すものがあれば幸いです。 不定期に追加します。 2021.…

全3話。

全5話(&α含む)。&αは2話連続。25分?

北の農村で神殿守として暮らす少年セス。 捨て子ながらも神殿長に拾われ、平和な日常を送っていた。 いくつか秘密を抱えながらも、そんな日々がずっと続いていくはずだった。 「何か用か…

君の死によって世界が巻き戻されてしまう。 覚えているのは僕だけで、世界は変わらず終焉に向かって時を進めていく

中学で後輩の彼女と交換日記をした。 高校に進学したら、自然消滅？ それでも、僕は彼女の事が好きなんだって思う。

★カクヨム三周年記念選手権　応援賞１位★ 死ぬ間際に男の脳裏によぎったものとは、一体なんだったのか。 貴方なら、どんなことを思い浮かべますか？ 愛する人、それとも……

19世紀前半　大英帝国 繊維貿易商社バーネット商会の社長の愛人の子として生まれたサラがアーサー・エドワーズ男爵と出会い、死別するまでの物語。 ※本作は小説家になろう及びカクヨム…

幼馴染のそれぞれの恋。

庭に植わっている二本の柿の木。 仲良く毎年交互に実を結ぶ。 養子に出された主人公は離れ離れになっている双子の兄と自分を象徴しているように思えるその二本の柿の木を愛しく思っていた。…

来週に高校を卒業する僕は学校がないとある平日の昼に、かつて幼かった自分がよく遊んでいた公園を訪れたのだがーー。

神谷音色は自分の性別に違和感を覚える高校生。ある日、野犬に襲われた女の子、楠木香織を助けたことがきっかけで友人となる。しかし香織は視覚障害者だった。そのことである誤解が生じ、音色…

深夜。ある街で自殺が起きた。刑事の鬼頭にとっては、何の変哲もない事件で終わるはずだった。「本当の自分を知りたい」と書かれた遺書と、陶器人形が砕けたような遺体を見るまでは。

喧嘩してた恋人のマコが事故死してしまう。恋人との最後の時間を喧嘩で終わらせてしまった主人公は後悔の念に苛まれる。そんな主人公の前に占い師が現れて言う「彼女ともう一度会いたいか？」…

ぼくときみ、思い思いに夢うつつに語る

本作品は、エブリスタで公開中のものを推敲後、転載したものです。 短篇賞参加の為に分けましたが、連載中の幻想短編集のものと同じです。

正直者であるが故に、一人寂しく生きている酒職人の前に、天使が神様のお告げを届けにまいりました。 幻想短編集と重複していたので非公開にしていましたが、短編賞参加の為に再公開します。

－短編（読了時間 約８分）－　 ――遠い未来――。 人間が絶滅し、最後の一人になった時――。 ロボットと、保護された最後の「ヒト」の、ＳＦ作品。 　人間は多くの争いにまみれ…

私は最近、幽霊が見えるようになった。 いつも同じ幽霊。時間も、場所も問わない。 それはストーカーではなく、見間違いでもない。 幽霊であることは間違いなかった。 なぜならその…

── 一度大きく開いた目がふわりと細められる瞬間は、ひどく印象的だった。 高校二年の秋に偶然出会った女の子との会話は、三森の記憶に深く残った。友人とふざけ合いながらも視界にあの…

好きになった人がイジメを始めてしまった。

32歳の大佐は軍の出世コースを爆走中。周りからは恐れられ、廊下を歩けば顔を青くした部下達が道を開ける。笑顔を心がければ逆効果。最悪な雰囲気の職場で多忙を極め、自宅にはほとんど帰れ…

　通学路の途中に、両側を木々に囲まれた区間がある。ちょっとした森みたいで、久美のお気に入りの場所だったが……。 　ある日、そんな森の中。久美はバケモノに出会った。 （カクヨム初…

『「５分で読書」短編小説コンテスト』応募作品。 もしも芦田愛菜ちゃんが『世にも奇妙な物語』に出たら、っていうイメージで書きました。 選択したテーマは「最後はかならず私が勝つ（…

「今度ごはんを食べにおいで」 年下の男の子にうっかりそう言ってしまったのは、彼があんまり綺麗に魚を食べるから。 私は一世一代の食卓を、心を込めてととのえる――。 原稿用紙10枚…

享保年間の江戸は深川門前町、通称・花六軒長屋。 店子は八卦見、坊主、女医者に浪人もの、旅籠屋の娘と盛り沢山。 ある日、正体不明の若侍が引っ越してきた。 この若侍、二木倫太郎の周囲…

デリヘルをやっているわたしが客として出会ったのは、今日が風俗デビューの元クラスメイトのキモデブだった。

「中二病客からピザの注文が来たけどどうすればいいですか」 https://kakuyomu.jp/works/1177354054887480585 を連載化したものとなります。…

滝川修二は、3度目の引っ越しをしようとしていた。 夢破れ、明日には今よりも安いボロアパートに移ろうとしている。 荷積み段ボールの中で見つけた、会社員を辞めるときにもらった寄せ書…

「地元の役場さ戻ってこい」 家族の反対を押し切ってまで就職した市役所で待っていたのは、孤独と過酷な業務の連続だった。 「こんなはずじゃなかった」 もう、辞めようか。 そんな…

残業、残業また残業…な日々を送る社会人の足立沙保里。 ある日また残業することになった時、同期が差し入れ代わりにくれたのは子どもの頃に好きだったプリンだった。

【川連二高吹奏楽部シリーズ】 都賀楽器店・店長、都賀雅人。 バリバリ仕事をしてじゃんじゃん稼ぐ彼も、かつては演奏者になることを諦め、打ちひしがれていた時期があった。 僕には才能…