深川花六軒太平記

享保年間の江戸は深川門前町、通称・花六軒長屋。
店子は八卦見、坊主、女医者に浪人もの、旅籠屋の娘と盛り沢山。
ある日、正体不明の若侍が引っ越してきた。
この若侍、二木倫太郎の周囲で妙な事件が起こり始め、やがて天下を巻き込む大騒動へと転じていく。

はたして、倫太郎とは何者なのか。なぜ江戸へやってきたのか。
仲間たちと江戸の町を駆け抜けながら、やがてその時、倫太郎が最後に選びとるものとは──。


【主な登場人物】
●二木 倫太郎（ふたき りんたろう）
　主人公。深川門前町一丁目、通称花六軒長屋に里哉と引っ越してきた若い浪人者
●篠井 里哉
　倫太郎の侍者。鼈甲縁眼鏡をかけた勉強大好き少年
●小川 陽道
　花六軒長屋の住人。事実上の差配を務めている。八卦見
●佐々 凛
　花六軒長屋の住人。倫太…続きを読む