物語には色んな味がある。初めて出遭う衝撃、脳に突き抜ける鮮烈な刺激、そういう瞬間的な旨さと、心の奥に染み込んでゆく深さ、懐かしさを揺さぶったり、後からじわじわと反芻できる美味しさと。私はこの物語に、特に後者の味を強く感じた。カテゴリ的にはそういうジャンルの物語ではあるけれど、自分の中では、単純ではない後味を楽しめる物語だった。美味しい物語を、ありがとうございました。
その小説を読むと死ぬ。こう書かれると、どれほどに呪われた作品なのか曰くが気になる所ですが。この作品はまったく別のベクトルへと話を進めました。これは生き甲斐と寿命に関する物語なのです。はたしてこの物語を読み終えた時、貴方の心に何が残るでしょうか。苦さか、はたまた後悔か、満足か。それは恐らく貴方の人生観そのものなのかもしれません。そして、書き手としては、人生最後の一篇に選ばれること以上に光栄な事などないのだろうな…と、そう感じずにはいられませんでした。重い真実と向き合う覚悟をお持ちの貴方へ、おススメです!
毎度のことながら一つのアイデアを膨らませて、読ませる技量が素晴らしいと思います。個人的に人間は本当は興味あることを失うと本当に生き続けること気力を失うかもしれないという部分が刺さりました。妙なリアリティがあって、怖いようなでも暖かくなるような作品でした。
怖い、それとも感動した?これどっちだ、と迷ってしまうラストはよくできた物語の証明なのではと思いました。どうぞみなさん、ご自分の目で確かめてください。この作品、オススメです!
新聞小説を楽しみに生きる老人達。明日への期待は生きる原動力になるのだと改めて感じました。途中は、ほのぼのとした雰囲気。ラストシーンを読んだ時のあまりの衝撃に「え!?」って声に出てしまいました。この結末は読み手の解釈によると思いますが私的には怖さを感じました。
結末まで読むと死ぬ小説と出会った老人の物語。ジャンルはホラーですし、ゾッとさせてもくれるのでバッドエンディングと受け取るべきなんでしょうが、ある意味ハッピーエンディング。正しく積み上げあっての結末、面白かったです。
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