「現代 カクヨムネクスト賞」を含む小説

「そうか、それが胸に穴がある理由か」 戸川がいつも利用する電車に、その男は居る。 何の変哲もないように見える男、だがその男の胸には大きな黒い穴が開いていた。 やがて戸川の順調そ…

　朝起きたら、額に妙な跡が付いていた。 　後輩は「なにかの足跡じゃないですか？」というが、足跡のサイズからして体長およそ10㎝前後の直立二足歩行型の生物ということになる。 　そ…

都内に住む【私】は、１人旅が好きな大学２年生。 毎年、学年の節目に【あの場所】へ行くことが日課になっていた。 そこで出会ったのは、同じくらいの青年。 知らないのに、知っているよ…

　【自主企画】「あんこの魔女の集会で会いましょう」向け書き下ろし。 　それは魔法か、それとも偶然か。はたまた必然か。 　ちょっと不思議な感覚を持った本条渚。 　彼女が営む喫茶店…

命日を決められない少女・唯々は、好きな少年・等々の命日を知る。彼を生かしたい一心で、唯々はクラスメイトに命を託す。命懸けの"生かし"は、国の常識を壊していく。－－『命を尊べ！革命…

少年ユウヒは、土の大精霊ノームの加護を受ける【大地の勇者】だ。 歴代の大地の勇者は一度も世界を救ったことがないため、他の勇者と比べて【劣等勇者】とバカにされている。 そんなユウヒ…

かつて異世界で勇者に封印された魔王ガルヴァドス。 彼が目を覚ますと、そこは現代日本のダンジョン、それも「Fランクの雑魚モンスター・オーガ」としての復活だった！ 魔力は激減、身体…

　子供の頃から多くの異性から好意を寄せられていた【周（しゅう）】。中学高校と告白されて、何度か女の子と付き合ってはみたものの、自分の心が動いた事は無かった。しかし、ある事をきっか…

ケーキ屋の娘で中学生の真琴は、ある日、友達を正論で追い詰めてしまう。気まずくなる教室、なぜか店にやって来る国語教師。周りの言葉に揺れながら、真琴は「正しい言葉の伝え方」と向き合う…

　神谷七海（かみや　ななみ）二十三歳。入社して一年が経った。 　来週からは指導者が外れる。 　青柳先輩と恋に落ちたのは、そんな節目の時だった——。

５年間、不眠不休で働き過労死したカナタ３８歳。 オッサンのまま転生したものの勇者村で晴耕雨読の気楽な生活をしていた。 突然、村長に呼び出され竜王討伐を命じられたその理由は……？ …

精神病が蔓延し、夜に好かれる若者が急増する世界で、青年・桜々が静かに立ち上がった。そしてある夜、世界は音もなく裏返った。未だにその革命の目的を知る者はいない。革命の裏に隠される、…

一年前、静岡県江間市の山で二名の遺体が発見された。その身元はいずれも都内在住者であり、静岡県には一切の縁故も存在しないという。 オカルティック・スメルを嗅ぎつけた我々、月刊オカ…

紀元前三二三年六月十日。 この日、地球である偉大な人物が死んだ。 その名はアレクサンドロス三世。通称、アレキサンダー大王、またはイスカンダルとも呼ばれる人物だ。 類稀なる軍事的…

時給850円。めっちゃこきつかわれるわ最低賃金割ってるわ、労基案件待ったなしの割に合わないクソバイト。そんなバイトを辞められないのには理由（わけ）がある。

都で薬師として生きてきた麗凜は、ある日自分が公主であったと知らされ、父の後宮に呼び寄せられ、亡き母の代わりに振舞うことを要求されていた。傀儡のように、心をなくして過ごす麗凜。 し…

　ブックカフェ『琥珀書房』の二階には、屋号も持たない奇妙な探偵事務所がある。 　扱うのは『失せ物探し』。 　時に、「心の欠落」までも見つけ出す。 　主人公レノは不思議な金髪美…

監視対象は小学生の少女、コードネーム「シラユキ」。警視庁キャリアのエリート・中川理沙は、年末に冗談のような指令を受ける──「小三女子を監視せよ」。 その一件はいじめ案件のはずだ…

秘匿大勇者は自世界の竜王を討伐する役目と他世界を守るという２つの役目がある。 「不愉快だ」が口癖のケンサクはその秘匿大勇者。 今回の彼の任務はいまにも魔族が人類を滅ぼさんとしてい…

放課後の小さな公園で孤独にサッカー練習をしていた少年は、ベンチにいた黒ずくめの女性と出会う。スマホ越しに見えたサッカー動画をきっかけに、ぎこちなくも奇妙な交流が始まり、少年は初め…