「現代ファンタジー 円城塔賞」を含む小説

　朝起きたら、額に妙な跡が付いていた。 　後輩は「なにかの足跡じゃないですか？」というが、足跡のサイズからして体長およそ10㎝前後の直立二足歩行型の生物ということになる。 　そ…

時給850円。めっちゃこきつかわれるわ最低賃金割ってるわ、労基案件待ったなしの割に合わないクソバイト。そんなバイトを辞められないのには理由（わけ）がある。

監視対象は小学生の少女、コードネーム「シラユキ」。警視庁キャリアのエリート・中川理沙は、年末に冗談のような指令を受ける──「小三女子を監視せよ」。 その一件はいじめ案件のはずだ…

カクヨムコンテスト11短編・応募作品。 現代ファンタジー系童話を書いてみました。 全3話。 楽しんでいただけたら幸いです。

愛の最高の瞬間、幸福度99.9%に達すると時間が巻き戻る呪い、「無限改善の法則」。 主人公ユウタは、愛するアヤカとの過去数百回の記憶を持ちながら、**「もっと完璧な幸せがあるは…

【警告】 本テキストデータは、四百文字という記述制限下において発生した「知的生命体」の観察記録である。 彼らは環境の狭小性を克服するため、モニター越しの観測者である「あなた」への…

　遍（あまね）く万物を照らすのが、私の大切なお役目。それでも、必ずどこかに影は落ちる。私はそれを、単なる努力不足のせいだとばかり思っていた。年の瀬が迫ったある日、あの御方に「見付…

誰もいないはずの隣室から、聞こえてくる音、その謎が解けた時、長年の恐怖は予想外の真実へ変わる。 改稿しました。旧バージョンは【一話完結】不可思議な短編集に収録してありますので、…

【空が心を病む程度シリーズ】第一作目になります。お手柔らかにお願いいたします。

建材販売会社に勤めるサラリーマンの主人公が飲み会帰りに 酔っ払って自分の部屋のドアを開けると、そこは未知の空間！？ ヒエラルキーの最下層のサラリーマンの身に起きる出来事とは・・・

トラック運転手の日暮（ひぐらし）は、娘が踏みつけた「金色の排泄物」を通じて、世界を揺るがす病原体『キンフルエンザ』を発見する。 感染者のフケや汚物が純金に変わるという、最悪に皮…

王国の伝説の英雄、今は忘れられたその理由とは

俺には記憶がない。いつからか、研究所から金が振り込まれている。それが当たり前だった──ある日、隣人が言った。『お前はモルモットだ』と。

街では、スマホアプリで感情を貸し借りすることが日常となっていた。 不安な朝には『安心』を、疲れた夜には『喜び』を。 ほんの少しの課金で、誰もが心を取り替えることができる。 僕…

この物語は、あまりにも痛切で、あまりにも美しい。 残業後の夜汽車で、偶然隣席から聞こえてきた「生まれてくる親を選べない」という一言で、すべてが始まる。主人公が語るのは、貧困、ネグ…

✕一中村はうだつの上がらないサラリーマンだ。高架下、何者かに刺されて、この世とようやくおさらばできる……そんなときイケオジ好きの天使が現れた。しかも実体のない天使は他人の肉体を乗…

祖母の家で過ごすある冬の日、黒電話が鳴った。 仏間にあるあの黒電話は、電話線なんて繋がっていないのに。

これはとある本とそれにまつわるお話。 愛を騙り優しさを曲解する雑文。 思いついたお話を適当に投下しました。 気が向いたら何か書くかもしれませんし、このまま何もしないかもしれませ…

嫌いな人も、苦手な人も、見えなくできる――そんな便利な機能が当たり前になった世界。 サラリーマンの早田裕作は、人を消すことに後ろめたさを感じながらも、次第に「空白」だらけの日常…