「横溝正史」を含む小説

布士翠のもとに母から電話が来たのは、仕事を辞めてから一か月が経ったころだった。 「親愛コーポレーションさんからの依頼でね。布士家の人間と一緒に行ってほしい土地があるんだって。あ…

現在、求職中の志摩は、母の実家の村で行われる〝厨子の祝宴〟を執り行うために帰省していた。 厨子は、四年に一度、当番家である六つの家を巡る。 次の当番家に移動する際に、村民一同…

　閏井（うるい）賢治と宇留井（うるい）健一は血族ではなかったが、瓜二つの美少年であった。道行く人が振り返るほどの美形であった上、鏡に映したようにそっくりであったので、いつも多くの…

残暑が残る暇を持て余した連休に向け連載『船の謳』を開始しました。 さつきとたくみのその後の物語。災害級の霊に取り憑かれて帰って来た大学の先輩が助けてくれと言い出した。あなたならそ…

道に佇む不気味な人物をきっかけにしてナンパに成功した「僕」。相手の女性と雑談をするうちに故郷の話になる。そこは若狭のとある港町で、奇妙な人魚伝説があるのだ。そのまま「僕」は高校時…

カクヨム短歌賞【ナツガタリ'25】（1首部門）&クロノヒョウ様の自主企画「テーマで短歌を作ろう企画⑧」（テーマ『ミステリー』）参加作品です。自主企画、飛び込みで間に合いました！ …

『粗筋』 　着想３０年！ 　この物語りは、１９９９年７月中旬にまで遡る。この日こそ、東京の奥多摩地方の奥深くに聳（そび）え立つ巨大な教会の真ん中で、阿呆世界最終救済教の「使徒…

あらすじ　二十代半ばの木田さなえは、写真家を目指している。野良猫の組み写真で某カメラ雑誌のコンテストで金賞を取り、その副賞で、写真集を刊行できる権利を得た。野良猫がさなえの得意な…

令和初期、コロナ騒動の最中に起きた事件？事故？ 密室に死体が一つ、行方不明者が一人、犯人は逃走したのか、死んだのか、謎が謎を呼ぶ不可思議な事件？に女性警部がメスを入れ、天才安楽椅…

第46回横溝正史ミステリ＆ホラー大賞に応募するために書いた小説です。 応募規定に基づき、他の公募へ応募しない状態でカクヨムへの投稿は可能とのことでしたので、データ保管のため投稿…

　大学２年生の渡川洸輔（とがわこうすけ）は、同じ学科の太刀原紗奈恵（たちはらさなえ）から、突然「偽装彼氏」になって欲しいと頼まれる。とある地方都市の古くから続く家の娘である紗奈恵…

ヘルマン・ヘッセといえば、中学校の国語の授業でその作品を読んだ人が多いだろう。 かつて日本の広島県に、なんと、そのヘッセと文通を通してその声を聴いた人物がいた。 その人の名は、…

文明開化と共に訪れたのは、魑魅魍魎が跋扈する『分冥開化』の時代。 明治時代の帝都、東京は『霊穴』の発生により怪奇現象が多発するようになっていた。 零細出版社『独歩社』を経営する若…

**キャラクター紹介** * **マサキ・ヤト (Masaki Yato)** 本作の主人公。地球では完全な「負け犬」だった青年。何の準備もなく異世界に転移し、役立た…

　主人公の高杉が、あるとき公園で血を流して倒れている男性を発見する。 　それを端緒に、高杉はやがて殺人事件に巻き込まれていく。

大学在学中にうつ病を患い、102号室に引きこもるようになった“僕”。 築年数の古いこの部屋は、表向きこそ快適そうに見えたが、近くには霊園と老人ホーム、そして深夜に差し込む赤いライ…

初のシリアスミステリーに挑んだ達見さん、しかし完結させたものの、規定の十万字に満たず（あと二千五百字だった）失格。 だけど、懲りずにまたコンテストに挑む。 学習していない女のエッ…

この作品は　第四十五回横溝正史ミステリ＆ホラー大賞に応募し、落選した作品です。 ｗｅｂ公開に際し、一部修正・改訂しております。 読者様に少しでも楽しい時間を過ごしていただけたら、…

マリアは母エヴァとの母子家庭であった。エヴァはヨセフと再婚し、五才のマリアは山小屋で幸せな家族暮らしをしていた。 ある日、エヴァの元に再婚前の住所へ帰れと報せが来る。嫌々ながらも…

葵唯、涼馬、真周は学生時代からの仲間だった。 ある日猟奇連続殺人が起こる。 それを調べる葵唯たちの前に、被害者たちが指し示すメッセージが。 ※不快な表現が含まれますので苦手…