「本当 純文学」を含む小説

祖母が危篤だと実家の母から電話を受けて、大学三年生になる私は、実家の広島へと帰省した。 すると、中学三年生になる妹の舞が私にこんな話を持ち掛けた。 「ミセンにある霊薬の話、知っ…

【皆、馬鹿ばかりだよな。私も。あなたも。あの人も。あいつらも。どの人も。皆、馬鹿ばっかりだよ。馬鹿が馬鹿なまま馬鹿じゃない振りをして馬鹿な世界を回している。世界は馬鹿だ。馬鹿な世…

僕たちは、自分を何と呼べば良いのかも分からない曖昧な存在で、それでも、出会いたいと願う一人がいて、それなのに、出会ってしまえば臆病になって手放す始末だーーー 高校入学に合わせ…

　多良奈央子は、廊下でてんとう虫を救っていた千崎靖人に恋をする。 奈央子とは違い、学年の人気者で、サッカー部に所属している靖人は、知れば知るほど遠い存在に思えてしまう。 　ある日…

【注意事項】 ・記憶に残っているものがある程度書かれている為、とても生々しく人を選ぶ作品。 ・GL,NL有り。 ・現実とSNSの話が交互。 ・精神疾患とタグしましたが、これはほん…

兄ちゃんは、僕が3歳になった日、新しいお父さんと一緒に家にきた。 頭がよくて、運動神経がよくて、男前で、料理もできて、親孝行。でもちょっと口が悪い。そんな兄ちゃんができた。 兄ち…

ある日、KPOPアイドル事務所K.Jの練習生、トウ・キリは異例のアイドルグループのデビューメンバーに選ばれる。グループのメンバーと、絆を深め合い、ライバルと切磋琢磨し合って活動し…

君の隣に俺は居た。 しかしそれは、俺ではない。 自らを欺瞞し、夢を見る。 げに滑稽で、ふざけた、夢。 いつかこの悪夢から、覚醒できる日を夢見る。

朝、街を歩く。 変化していく世の中、変わらないもの。 そういったものに愛を。

ただその時だけを楽しみ、難しい事を考えるのは苦手な主人公の夏美。 ある日、幼馴染の太陽は突然姿を消し、そして夏休みを機にまた突然夏美の前に戻ってきた。 空白の時の間に、太陽の変化…

戦争において、最も強い兵士とは何も持たず恐怖すらも受け入れる者である。 何も持たないひと、それは本当に人と言えるのか、、、、、それこそが最強の物である。

「この、世界、には鬼、が、存在する」と、赤い瞳をした女性は瞳と同じ色をした髪をなびかせて言った。 　辺り一面緑で覆われた広場の真ん中に１本の桜の木が立っている。品種はソメイヨシ…

魔法の言葉を唱える少年の人生を描くショートショート

【第60回「文藝賞」落選作品】 動画共有サイトでファミリーチャンネルを運営する家族のもとに生まれたぽぽちゃんは今年で高校生になる。みんなに愛されているはずのぽぽちゃんは、ぽぽちゃ…

大学生である八須孟（はちすたけし）は奇妙な噂を耳にする。 「この大学の経済学部に毎年名簿には載ってない生徒が混じっていて、一人の生徒を行方不明にするんだよね…」 噂を耳にした…

此れを最後にしようと思う。 私には、何が自分の創作で、何が自分の本当なのか、最早判らない。

『エックス新聞』――鯉ヶ谷高校の掲示板に人知れず貼られていく謎の校内新聞だ。嘘か本当かわからない都市伝説じみた噂ばかりを取り扱うその新聞は、小さな高校社会では大きな話のネタになっ…

家出少年のジョンは小さな古物店の看板ネズミに拾われる。老紳士のような機械仕掛けの機械ネズミや店を訪れる客人たちとの対話の中で、ジョンは本当の死について考えていく。