「切支丹」を含む小説

夜明けとともにはじまった今福の戦闘は未の刻に終わり、後藤又兵衛は摩利支天の如く戦い、全身血まみれ傷だらけで帰城した。 東軍西軍ともに彼の勇猛さを手放しで褒めたたえた。 ・・・開戦…

時は江戸時代初期。 戦こそ無くなったものの、各地で切支丹が強く取り締まられるようになり、最早切支丹の滅びは時間の問題となった。 そのような折、突如加賀前田家から一人の武士が出奔…

※初のクリスマス記念投稿百合作品。 クリスマスの夜、厳かな音色のコンサートが開かれている教会の礼拝堂の外で、「私」は、愛する女性-「聖母」を待っている。 前世-禁教令で、信じる神…

　戦国時代末期、天竺宗を盲信して生きていたメルショル。 　あるとき、命を落として彼は気づくと日本の地獄で閻魔の前に立っていた。“減刑”を条件に、メルショルは通辞としてキリスト教圏…

暦道を司る賀茂の裔として生まれ、暦を独自に研究していた勘解由小路在昌(かげゆこうじあきまさ)。彼は現在(いま)の暦に対し不満を抱き、新たな知識を求めて耶蘇教へ入信するなどしていた…

明治初期、旧幕府の切支丹御禁制に翻弄された無名武士の生涯

明治五年、東京は新政府に代わって妖魔が跋扈し、遷都間も無く東京は穢土と呼ばれた。 廃仏毀釈により、神仏の加護が薄れ、日本全土は溢れ出した魑魅魍魎に脅かされた。 事実上壊滅した政…

江戸時代初期、切支丹禁令の中捕まり、穴吊りの拷問に掛けられた二人の宣教師（パードレ）の話。

寝返りと祈り　梗概　県昭政 「太閤が死んだ」喜んでいる男がいる。脇坂安治だ。朝鮮の釜山港から、海を見つめている。 太閤秀吉の命で淡路島水軍を率い、長年朝鮮の海で敵の水軍と戦ってき…

二百年あまりの刻を超え、幕末京の都に復活した天草四郎。戦国末期に封印された、切支丹の聖遺物『聖月杯』をもちいて神を蘇らせんと暗躍する。一方、将門流陰陽術を使う、新撰組・副長　山南…

ときに絡繰技術が芽吹いた江戸時代、慶安元年。島原の反乱はなんと切支丹側の勝利に終わった。貿易の地は出島ではなく江戸の隣にある、壁に覆われた人工島、台場町へと移った。独自の発展を遂…

もとは仏僧。転じて切支丹修道士。最後は切支丹弾圧の尖兵。 奇妙な人生を送った不干斎ハビアンは孤独だった。 血まみれの晩年を送った彼の元にやって来たのは林羅山。 二人はかつて歴史に…

徳川家の兵法指南役に二流派があった。 柳生新陰流と一刀流。 一刀流の小野忠常は、柳生新陰流の柳生十兵衛に御前試合で破れてしまう。 それから忠常は十兵衛を斬ることを生きがいとする。…

東北・米沢の切支丹殉教の歴史小説を書くにあたっていろいろ調べたので、その資料をご紹介。紙の本と国立国会図書館のデジタル資料です。

島原天草の乱――戦国最後の戦いにして、日本史最大の一揆、そして切支丹悲劇の戦い。 幕府軍に参加した青年太郎は、原城陥落の日、唯一の肉親である父を殺された。 仇は父と因縁のあるらし…