概要
「神は私の道をふさいで通らせず、行手に暗黒を置いた」ヨブ記19:8
江戸時代初期、切支丹禁令の中捕まり、穴吊りの拷問に掛けられた二人の宣教師(パードレ)の話。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!終わりの見えない苦痛の中での自問自答
キリスト教禁止令のあった江戸時代、拷問を受けるふたりの宣教師の物語。
厳密には「ふたりの宣教師」とも、「ひとりの宣教師にあり得たふたつの過程と結果」とも読めるお話だと思うのですけれど、とにかく対比の形で描かれたお話です。
かたや心が折れて棄教する人、かたや己の信仰に殉じた人。
もうどっちが良いとか悪いとか、正しいとか不正解だとかいうお話でもない、本当にガチのやつでした。
なにぶん歴史上に本当にあった宗教弾圧のお話であるため、生半な知識ではなかなかコメントも難しい……。
物語そのものは宗教知識があまりなくても読めます。
実は歴史やキリスト教に詳しくないと読み解けない要素があ…続きを読む