「あやかし」を含む小説

ちょっとしたことで私は妻を亡くした。その時私は知ったのだ、妻の一番美しい姿を。それは頭だけになった姿だ。 頭だけになった妻との生活は幸せに満ちていた。だが、その幸せは一夜によって…

異界という場所を知ってから、どれくらいたっただろう。 気づけば異界を探索する者になっていた。 そんな、自分自身が傍観しようとした物語

「あんな遺体、初めて見ました。まるで――巨大な化け物に殴り殺されたような」 海に面した小さな町・五葉町は、金井建設という企業に支配されていた。その社長、金井丈三の息子・雄三は、…

女子高生が廃墟で出会ったのは、謎の幻獣。 滅びゆく世界の終わり際に、少女の命が煌めきを放つ。 （2020年3月制作）

　さすらい猫である「私」は、不思議な力を持っている。銀糸を紡ぐことによって、人の記憶・頭の中から「何か」を導き出すことができるのだ。その「何か」を通して、人は変わっていく。 　…

気が付けば広がる世界。 そこは現か幻か。 一つの売り場に、一人の売り子。 菓子商店は何を意味するのか。 一人の命に、一つの命が寄り添う。 誰も知らない、誰も知り得る町で、 今日も…

『小春日和』キャラクターイメージ案 藤本タツキ=長山ツキタ ながやまこはる=長山ハルコ 岩井ヒロカズ=長山ダイキ レゼ=長山ヨネ ニャンボ=虎猫ニカホ デンジ=夏目金之助 シベリ…

「この世」のすぐ隣には、「あの世」が存在する。私たちは「異界」と呼んでいるが、「地獄」と言い直しても構わない。それにふさわしい「魔物」が徘徊しているからだ。「魔人」「妖怪」「邪神…

都内福嗣町の中心に位置する神社『稲妻神社』には不思議な力を持つ少女がいた。 彼女は時として人に取り憑き悪事を繰り返す妖の類を地獄へと連行する執行人であった。 ……という話はなき…

鬱蒼と茂った森の中にある神社。霊験あらたかなその場所の近くには、不思議な店があった。 昼間は人間が、夕方になるとあやかしや神々が遊びに来るその店は、なんでも出てくるところだった。…

平安中期、京の都を脅かす鬼の眷属と呼ばれていたものどもが存在し、何か事件が起こるたびに人々を震え上がらせていた。朝廷は、大江山に住む彼らの存在を脅威に感じ、源頼光らに酒呑童子の退…

狐と太陽と鴉と声。テーマは以上の日常ライト文芸です。昨日作った2023年の初創作ですね。 IZANAI神道特別区―鬼無里に咲くさくらともみじ― https://kakuyom…

その姿、容姿端麗にして、眉目秀麗たる美丈夫なり。 その術、十全十美にして、完全無欠の領域なり。 まさに、才色兼備にして、秀外恵中の人物なりて。 されど、その心、清廉潔白や品行方正…

　統合失調症（本物）になると、起こること。（雑記ブログ）（とうおこ）（https://kakuyomu.jp/works/16816452221466841294）に連載しており…

黒髪長髪イケメンのバーテンダーはいいぞ。黒髪盛り合せ。 イケメンバーテンダーに憧れるちょっと弱気な彫り師の男が、怪異と出くわす話。 バーテンダーの他に胡散臭い黒髪長髪イケメンも…

田舎の小学校４年生の教室に転校生の女の子がやってきた。 オレンジ色のバンダナを頭に巻いたその子の名前は、鬼丸あかり。 となりの席に座るのは、学級委員長の桃田ヒロ（あだ名はモモタロ…

偶然にしりあった男の人。最初から挙動がおかしかった。でも、その理由はなんと……。

霊感チートな美少女、神山紅羽に出逢ったその時。 この物語は――オレの物語は始まったのだ。 「いや、はじまらなくても良かったんだけどね！？」 「なっさけないですねぇ」

　近所の山へ散策に出掛けた私は一匹のタヌキを見かけた。 　なんとなく追いかけると、大きな木の元へ辿り着く。 　こっそり様子を窺っていると、タヌキは大樹の葉を頭に乗せた。 　する…

江戸時代の大坂に、一人の美しい町娘がいた。ある日、この娘の愛猫「茶々丸」は、家に巣くう妖怪ネズミの退治を決意し、隣町のトラ猫「虎徹」とタッグを組む。