「SF短編」を含む小説

神村瑞穂は初恋の相手との再会をもとめて、〈ラ・スカラ〉を訪問する。ＡＩが創出する仮装舞踏会における「ふしぎな経験」とは？　そして、恋のゆくえは……？

こちらの作品は昨年の2024年6月26日〜2024年8月10日までpixivにて「星」をテーマに開催していた「StarFestival2024」にて参加、執筆した作品となります。

そこいる誰かで、すべてが変わる。 誰かが部屋に入った形跡もない。 でも、“彼”は、何かが違う気がした。 ――それでも、彼女は笑った。 見落としの中に潜む違和感が、日常を少しず…

　学内で常にスーツケースを持ち歩き、サークルにもたまにしか姿を見せない幽霊部員の山田さん。彼女には一つ不思議な噂があった。 　山田さんは本当に幽霊なんじゃないか、というのだ。

※電撃大賞用のあらすじ（ネタバレ注意） 「巨人の背骨」と呼ばれる場所があった。 　天まで届く巨大な塔が一列に生え、塔と塔は橋のような大きな横板で繋がっている。人々はその橋に家や…

かつて御神山で行われた極秘実験で、男は“絶対観測者”に選ばれた。 だが彼が自らを観測したとき、確定すべき基準そのものが揺らぎ始める。 息子の利き手が変わった。妻の声が変わった。…

僕が出会ったその不思議な少年は、真冬の夜、雪がちらつく公園で一人佇んでいた。　君は誰？　ここで何をしてるの？　笑ったまま何も答えてくれない君。　次の日が来ても、僕は君のことが気に…

　何百年後の未来。海面の水位上昇により人類の住む大陸は限られ、国や言語が統一された世界になっていた。 　そんな世界で生きる少女、サフィニアには夢がなかった。 　それは彼女にとっ…

　地球が縮小し、月が拡大する― 　世界を揺るがす前代未聞の現象が発生した2030年。天体物理学者の卯月理人と地質学者の春見月香は、この危機を解明するために出会う。 「これは空…

2200年代には高度AIの導入により人間の少子化による人手不足は完全に解消されました。就職氷河期の再来です。Aくん（仮名）は就職活動を通して社会の現実を思い知らされていますが…

　対消滅の運命を背負った二つの存在―― 　物質宇宙のニュートリノ・ヒカリと、反物質宇宙の反ニュートリノ・イラキヒ。 　理論上、二人が触れ合えば即座に消滅するはず。それが宇宙の…

　宇宙の果てから生まれたニュートリノの少女ヒカリ。 　光よりも速く、ほとんど質量を持たず、あらゆる物質を通り抜けられる彼女は、ある日、地球を訪れます。 　スマートフォンの中の電…

古来からあった伝承。 その中に伝わる、物理法則を完全に無視した埒外のモノ。 それらを健全な人間社会から遠ざけるため、今日も今日とて異常物品収集管理室は動くのです。

役目を終えたヒューマノイドが捨てられる廃棄場「鉄の墓地」。そこで目を覚ました旧型モデルの彼女は、システムの異常から再起動し、生き延びるために逃亡を始める。だが、そこはグロテスクな…

最新型のヒューマノイド、エリカは人間と見紛う外見と、驚異的なAI機能を備えた存在。ある雨の夜、道端で突然拉致された彼女は、冷たいコンクリートの部屋で目覚める。目的は彼女のAIチッ…

初恋の記憶を、VRでやり直す。 もう一度だけ、彼女に会って、ちゃんと笑顔で別れたかった。 完璧に再現された幸せな1日――その終わりに、彼女は言う。 「またね、大好き」。 そして、…

悠斗は幼馴染の翔太の家で出会った家庭用ヒューマノイド、エリカに心を奪われた。人間そっくりの姿と声を持つ彼女は、AIとして高木家に仕える存在。だが、悠斗はその自然な笑顔と静かな佇ま…

　ずっと未来、終わりを迎える惑星の、どこかの病院で語られた小さな物語。 　絵葉書の夢を見る娼婦「ルピシア」。世界の終わりをつくった、機械人形師。踊り続ける少女。「嘆きのピエタ…

老人を発電装置にしている都市の話です。 この作品は、秋犬様主催「絶望のショートショート」に参加しています。 https://kakuyomu.jp/user_events/16…

都市の闇に響く復讐の刃。ヒューマノイドのエリカは、創造主である博士を殺した3機の敵を追う。冷たい青い瞳に宿るのは、怒りと哀しみ。だが、復讐の果てに待っていたのは、博士の夢を継ぐ新…