「何時か」を含む小説

エスペランサー。 数々の理と物語によって編み上げられた世界。 その無数の世界にひとつのヒビが走る。 本来あるべき、過去の改ざん。 改ざんされた世界より生じた異なる世界、未来。 そ…

その光に包まれ、気付いた時――僕達は見たこともない部屋にいました。 と、まるで小説のようなお話なんですけど、残念ながらこれは事実なんです。 ああ、申し遅れました。僕の名前は柚子…

出来る事をしないまま放っておくと、いつの間にか機会は遠のいて行く。後悔は先に立たない。

　レースは何時も『2番目』だった母馬。 　母馬は、『1番目』・・・優勝馬の為に飛ばされる風船の話を、子馬にした。 　「ママ！ママが見る事が出来なかった、風船の洗礼を僕がか代わ…

妖住まう不思議な世界で織り成される恋の話。 曼珠沙華に纏わる記憶と共に 一人の青年は、何時かの約束を その花に込めた。

この世界の果てには、楽園とそこに連なる死者と生者が唯一交わる場所──楽園の市場〈パラディスフェア〉があると云う。 とある奇跡を切っ掛けに出会った薬師の吸血鬼と吟遊詩人の人狼は、…

勇者に唯一の恋人を奪われてしまった不憫な騎士、エデル。 彼は恋人を奪われたその時から、何かに取り憑かれたかのように戦場の前線に立ち続けた。 　何時でも氷点下まで冷めきった顔、…

16歳の黒田剣一は、近所に住む14歳の早乙女ざくろにプロポーズをした。 受け入れるざくろ。無理もない、母親に奴隷のように扱われ、拒否することを知らないのだから。 母親が提示した…

何時の世も、人が在る限り不思議というのは廃れることがない。 時は昭和34年１月。 呪術師、神林稲子は旧友の下田芙美子に相談を持ちかけられた。日女（ひめ）村へ嫁ぐのだが、その地に…

　何時の日か異世界にお店を出店する事を計画している地方のスーパーは実力はあるが従順ではない社員や、会社内での勢力争いに負けた中堅社員に運悪く選ばれた社員を異世界に派遣して顧客開拓…

–　巡り出会う商い人の馬車に雨が当たりて風が舞う。 得る物は小さな金と成り失う大きな金と成り 街に辿りて出会うは人の懐の金と情け。暖を取る宿でにて仕入れの品に惚れても財布の口は …

異形や亜人が住まう世界、『幻楼(ｹﾞﾝﾛｳ)』。霧に囲まれたこの街は、時折人間を誘い込む。 これは、ある少女が幻楼で見た不思議な祭りのお話。

　『大人』への時間は、長いようで短い。まるで欠伸をするように大きく背伸びをすれば、もう後ろには【卒業】が待っている。 　きっと、そんな一瞬のように過ぎる世界を長い永久の時間に感…

月読之命を奉る神社が有る街の、皆既月蝕の秋の晩に、時空の歪みから突如現れた、20年後の未来から来た少女、秋森香蓮。彼女の目的は過去の時代では万年赤点王で落ちこぼれの高校生だった自…

舞台は昔の日本に似た時代の国『大和国』 その国の中に様々な人が自由気ままに暮らしている花の都があった。 だけど、何時の世も人の欲望は世間を狂わせる。 そんな時代に、盗まれた物を盗…

年月を最後に数えたのは何時の事か。俺はひたすらにネズミのごとく、この世界で生を全うしようと日々を過ごす。 　 日々の悪夢、死者の手と顔、そして楽園での夢を「夜」ごとに観ながら。

中年男性の話は自主企画のテーマ「手紙」で書きました。 設定が便利なの……げふんごふん、まだ幅が広そうなので、連作短編ってことにして思いついたらまた書きます。 ちょっとあれな感じの…

　詩人の集いに参加する為に書きました。 　詩は学生時代に授業で習っただけでなのでちゃんと詩になっているか不安ですが、企画の趣旨に沿える様に頑張ります。

俺の名前は七篠権兵衛。 　この街じゃちょっとは知られた「名前捜索人」だ。 　探偵のようなものと考えてくれればいい。 　最近ではネームハンター、なんて横文字で呼ぶ奴もいる。 「…

俺の名前は七篠権兵衛。 この街じゃちょっとは知られた「名前捜索人」だ。 探偵のようなものと考えてくれればいい。 最近ではネームハンター、なんて横文字で呼ぶ奴もいる。 「にゃー」 …