「ひと」を含む小説

因習系ホラーをもうひとひねりしてみました。

戦国の世を勝ち抜き、アリシアの父親はエルフルト王国を建てた。しかし彼の神への失言によって、アリシアは愛するひとを置いて240年の眠りを余儀なくされる。そして240年の時が経ち目覚…

　もしかすると、荘厳さもつたなさも、このひとのつくりだすすべてのものに、私は踊らされているだけなのかもしれない。 「何に困っていらっしゃったのですか」 「同行者とはぐれてしまって…

　前世の記憶、８０％カットを条件に、三つのスキルと一つの呪いを得た。この呪いは思ったこと、考えたことの六割が声にでる。迂闊なことを話せないなら、駄々洩れの世界で開き直って真っすぐ…

俺の彼女はめちゃめちゃ可愛い。 それはもう、天使とか女神とか、そういう類の愛らしさだ。 明るい茶髪に、高い鼻梁。叡智を湛えた黒の瞳に、よく笑う形のいい唇。 そんな学年ナンバ…

調理道具。それは人生の大半に必要と言っても過言では……、 暑い日に、熱いのも、酸いも甘いも、酸っぱいも、あまーい！も共にしてきたガスコンロ。 仮に彼とする彼の処遇を決めかねてい…

学校のSNSに投稿された (彼氏がほしいな) (すきなひとがほしい) (寂しい) クラスの序列は、 この一文で崩れた。

同じ人間なんてひとりもいない。 同じ景色なんてどこにもない。 みんな変、私もきっと他人から見たら変。 親子や兄弟だって全てはわかり合えないのに、夫婦なんて婚姻届け紙一枚で繋がった…

ピアニストの卵の僕は、工事現場で運命の出会いを果たす。そこに咲いたそのひとは、果たして神か悪魔か。

貨幣流通経済が如何にヒトの幸せを歪めるか、と言うsimulationです。 高温超伝導の実用化によって、人々は幸せを取り戻してゆきますが、その過程で 守旧、利権側が様々な妨害を行…

忌わく憑きシリーズに登場する人物達の日々や気持ち、少し不思議なものや出来事にまつわる、ホラーや物語には少し足りないエフェメラ(印刷物や栞などの紙もの)めいた小さな場面達を集めてみ…

大宇宙について私は夢想し始めた…悠久の空間と時間。億万の星屑の凝集している銀河系を幻視する…いったい我々はどこから来て、どこへ向かうのか？ゴーギャンの投げかけた畢生の問いかけへの…

おける屍の中に渡らない存在ー。 存在は、べつのひとで、 すると、そこに知り合いの男性 まるで、女性のしぐさ

「不純文学（斜線堂有紀先生）」のオマージュというには、ちょっと下手な掌編集です。不定期更新。

花時計の前で2人は出会う。少年グレイは老婆ローズに出会ったことで『時間』の異変に気が付いた。グレイはローズが引き起こしている現象ではないかと考えローズに近づく。ローズと過ごすうち…

エリナには前世の記憶がある。 先代竜王の「仮の伴侶」であり、人間貴族であった「エリスティナ」の記憶。 先代竜王に真の番が現れてからは虐げられる日々、その末に追放され、非業の死を…

この男はあるものを好いていた。 好意は愛に転じ、病的な執着へと昇華する。 愛の果てに彼がとった行動は――。

着せ替え人形が妹になると信じて『しつけ』を行う女の子を取材する自称Youtuberのぼく。動画公開後衝撃の真実が明らかに・・・・・・。 以前小説家になろうに載せたものを転載、一部…

電子ジジイが死んだ。 おじいちゃんのお葬式のため、僕はお母さんの実家へ行くことになった。 そこは小さな漁港町。若い人が少なく、魚臭くて、潮風に錆びてしまったような寂れた町。 そ…

“一対の翼を千切り　双眸が顕現すれば 　三つの分かたれた魂が　四裔に降り立ち 　五百重に猛る黄金は　六骸を貫いて 　来たる七日目に　かみは嗤うだろう” 　かつて神々が争い、終末…