「日常 万人向け」を含む小説

【自宅の最寄り駅に着いても席を立たず、窓の向こうだけを睨んでいれば、いつの間にかこの電車はわたしを東京へ、ここじゃないどこかへ強引に連れて行ってくれるのではないだろうか。わたしは…

【だって、藍里ちゃんは知っていたのだ。何かあるたびそうやって眉間を狭め、眉尻を下げて、申し訳なさそうに小さくなりながら口角を上げるだけで、彼女は自身を圧倒的な弱者として演出できる…

『日常にあるもの』を描いた詩集です。

【それはまるで最後まで幽霊みたいだった彼女の呪いだとしか思えず、僕は一度大きく息を吸った。】 幼少期に出会った女の子と決別する健康な男の子の話です。 （別名義で書いていた小説の再…

【小窓と押し入れのちょうど真ん中、“溝”や“透き間”という響きがよく似合うその三角形に座りながら、狭い台所に立つ先輩の背中を見ているのが好きだった。】 互い、本当の名前も知らない…

様々な一面を持つ男子高校生の琉夏（るか）が主人公となっています

【そうなのだ、私は山内くんに女として見られていない。だからこそ山内くんは私に平気で鍵を貸したし、住所だって教えてくれたのだろう。私の知っている山内くんはつまりそういう男の子だった…

【姉はあるときから突如として「私の姉」として私の隣に存在し始めた。】 イマジナリーフレンド、あるいは幻視や幻覚としての「姉」と生きる一人の女の子の話です。 （別名義で書いていた小…

警察官を拝命して5年の神野匠（かみのたくみ）巡査は、希望もしてない田舎の駐在所への異動を命ぜられる…退屈なようで退屈でない「ちゅーざいさん｣の物語

平凡な日常を謳歌する界斗の元に空から少女が降ってきた！？ ボーイ・ミーツ・ガールで始まる現代ファンタジー短編！ KAC20217参加作品　「21回目」

KAC2021参加作品です。お題「21回目」 事件なんて起こらないありふれた日常を描くお話。心休まりたいときにどうぞ。

少女は今日も一人でいる寂しさを紛らすために筆を執っていた。その先にあるまだ見ぬ相手を想いながら、日々を羊皮紙に綴り、それを誰かに伝えるべく。

8月8日の夜、大学生の大山川貞李は変わらぬ日常を過ごしていた。だが、翌日の朝に信じられないことが起きていた。その日は8月9日のはずが、6月8日となっていたのだ。それなのに、世界は…

小さい頃から本が大好きな私はいつか自分だけの物語を描くことを夢見ていた。 小学生の頃自作の小説を学校で配布したり、公募に応募したりするも目立った功績を残すことはなかった。時が経ち…

スマホの彼女と主人公の別れ?

剣と魔法な異世界へと美少女にＴＳ転生した元売れないカ□ヨム作家（享年38歳♂）。 ケモ耳尻尾付きな半獣人ばかりの異世界で、学園生活を送ることに。 ――これは百合か！？　百合ハ…

仕事をしながら日々頑張っているけど、やっぱり疲れちゃったり、ちょっと不機嫌になったり。 そんな家庭の日常の断面を、さっくりと切り取った掌編小説集です。

海坊主だからといって、海にいなければならない道理などない。 水陸両用の者だけに作れる世界だってあるはずだ。

「一緒に抜け出さない？」 彼女はそういった。 遊園地のとあるアトラクション部屋に閉じ込められた、五人の男女。 壁に設置された電光カウンターのポイントが一〇〇たまったら、一〇万…

Twitterに#120字くらいのショートショートというハッシュタグをつけて投稿したものをまとめました。 改行などを含めて文字数制限と実際に入力できる文字数を考えた結果、120字…