「#円城塔賞」を含む小説

まず彼女に振られます。

質量約110グラムの集合体、コンビニエンスストアのおにぎり。 あの透明なポリエチレンフィルムは、外界の熱力学的混沌から内部の秩序を隔離する防壁であり、同時に我々に課されたシュレデ…

『立花家には蛇がいる』 書生として立花家に下宿して間も無い――田舎から出てきた僕。 屋敷で働く女中達が噂するのは、その屋敷に暮らすお嬢様――桔梗だった。 男を食い漁る蛇女。蛇憑き…

美夜日（みやび）女性・３５才は、絵を描くことが大好き。彼女は夢で見た情景を絵に描くのだ。そう、彼のサルバドール・ダリ先生よろしく。 美夜日はある日、ハッとする。

「もしもし、わたしメリーさん」 夜ごと距離を詰めてくる怪異、メリーさん。 2センチの壁越しに触れたのは呪いか、それとも救いか。

クラスに転校してきた藤森灯花は、見える人と見えない人がいる──“準透明人間”だった。 高校二年の春、転校してきた彼女の姿が、僕にだけ見えない。 声は聞こえる。気配もある。けれど、…

雨上がりの夜、カズマは繁華街で“何か”に見つかった。 銀色に揺れる視線、迷宮のような地下鉄。 どこへ逃げても追いついてくる。 記憶にはないのに、懐かしさだけが胸にこみ上げる。 や…

私は人間です。 誰が何と言おうと人間なのです。 ※この作品は製造工場の仕事内容を調べるためにGoogleを使用しており、その検索エンジンにはAIが使用さ…

――この星の大地は死んだ この星の大地をつかさどる大地の化身リクの死。 残された海の化身ミウと、僕こと空の化身アオ。 僕ら二人は、最期に残された言葉「残った生き物たちを、あの月に…

石頻炎を患っている主人公「僕」は幼少期から母に民間療法を施されるが そのどれもが効かず苦しみの渦中にいた

うまくいかない親子と、ある噂に興味を持って森に入る四人の女学生。 噂の真相について。

監視対象は小学生の少女、コードネーム「シラユキ」。警視庁キャリアのエリート・中川理沙は、年末に冗談のような指令を受ける──「小三女子を監視せよ」。 その一件はいじめ案件のはずだ…

小説を盗むことは人生を盗むことに等しかった

不思議な石鹸を貰った、ある女性の話

卒業を機に別々の道を歩むはずだった私と咲希。 最後の思い出作りに、私たちは学校の怪異「千影様」を真似た。 それが、二人の「永遠」の始まりだった。 （本作は8月に投稿した『千影さま…

上中下で完結。 この世の片隅の物語。 どこにでもいるおじさん。どこにでもいる女子高生。 いまを生きる平凡な人々。

この夏でオトナになる。 そう豪語する友達のアリサを見ながら、季節の谷間のことを考える。 中途半端な自分が嫌になる。夏休みが楽しくない。 どうして自分はうまくできないんだろう。 …

歌舞伎町にあるボッタクリバーで働く主人公は、気まぐれで助けた青年に水溜り内の竜宮城へと案内される。半信半疑で水溜りに飛び込むと、そこには煌びやかで夢のような水中世界があったのだが…

　その通知は、赤い封筒で届いた。 『特別屍籍法』 （正式名称：個人番号制度運用特別措置法） ◉目的：行政コストの適正化および社会の新陳代謝を促進するため。 ◉罰則：期間内に応…

　最低文字数でどこまで怖くできるか――そう思ったので書いてみました。 　一話で終わらせる気でしたが、何話まで書けるか続けることにしました。 　一話400文字の縛りでどこまで続くか…