概要
君だけが、透明だった。
クラスに転校してきた藤森灯花は、見える人と見えない人がいる──“準透明人間”だった。
高校二年の春、転校してきた彼女の姿が、僕にだけ見えない。
声は聞こえる。気配もある。けれど、その輪郭だけが欠けている。放課後の教室で二人きりになった僕は、「見えない存在は、存在していないのと同じだ」と口にしてしまう。その言葉への返答として彼女が選んだのは、見えないまま、確かに“触れる”という行為だった。
見えない恋と、認識できない存在をめぐる、ひとつの春のSF短編。
高校二年の春、転校してきた彼女の姿が、僕にだけ見えない。
声は聞こえる。気配もある。けれど、その輪郭だけが欠けている。放課後の教室で二人きりになった僕は、「見えない存在は、存在していないのと同じだ」と口にしてしまう。その言葉への返答として彼女が選んだのは、見えないまま、確かに“触れる”という行為だった。
見えない恋と、認識できない存在をめぐる、ひとつの春のSF短編。