「励み」を含む小説

どうやら人類はあと少しの命らしい。 私がそれに気づいたのはつい最近のことだった。 だけれどまあそれに対する興味はない。 知ったところで美味しいご飯が食べられるわけじゃないし。 そ…

所属部員のテスト成績が良すぎて学校から支給される部費の８割を占有したクイズ研究部。 しかし、彼女らにクイズ対決で勝つことができれば部費の「おすそわけ」が貰えるとあって、急遽カバデ…

押しに弱い俺は、胡散臭い占い師に「どんなアルコールでも提供できる」というさかずきを渡される。 もちろん信じていなかった俺なのだが、その後占い師の言った通りのとある出来事が起きる。…

キミシマくんとカミザワさんの物語。 二人が歩んできたいろんな時代を書いていきます。 ----------------------------------------------…

吸血鬼・アルバートは弱っていた。 それはずっと人間の血を吸っていないから。 暗闇の世界に住む彼の最期の望みは、傍にずっといてくれるヴァイオレットの顔を見ることだった。 でもヴァイ…

お喋り傘《アン・ブレラ》は今日も人間と過ごす。 真っ黒で無駄に大きく、そして――喋る。口もついていないのに喋り続ける。 誰かの元へ俄雨のように訪れ、暴雨のように爪痕を残し、まるで…

サラリーマン 兼 素人物書き・江本晋也は、仕事疲れと読者のつかない小説に心を擦り減らしていた。 そんなある朝、彼が起床するとなぜだか金髪になっていた。 ――どうして金髪になってい…

放課後。 俺と小葉瑠は待ち合わせ場所のバス停で後藤を待っていた。 時間を過ぎても後藤は来ない。 俺は退屈しのぎに小噺なんかをしてやったのだが、話を聞き終えた小葉瑠は突然真剣な面持…

「さて、今日はどうします？」 そう店主に尋ねられた《せきな》は、とある店に客として訪れていた。 「そうですね、明日の三時に届くように一通だけ、この内容でお願いします」 まるで美容…

銀太は絵が得意なはずなのに、授業で行う植物のスケッチがひどく憂鬱だった。 結局ひとり居残りで金木犀を描いている銀太に、理科の教諭であるほのかが声をかける。 聞くと銀太はわざわざ嫌…

なにかを見分けることはとても難しい。 五千円と数百万円のギターの音色を交互に聞いたとしても、音楽の素養のない俺にとっては同じ音色に聞こえるだろう。 しかし冴えない俺にだって、見分…

飯塚千十（せんと）はキラキラネームを持つ一人。 ある日、学校の授業で自分の名前の由来について調べろという宿題が出る。 千十は母親に聞くがヒントしか教えてくれない。 翌日、隣の席の…

コンビニでアルバイトをしていた《高槻夕》は、同じ高校の《空町あかね》があるものを買う場面に遭遇する。 その一件以降は特に交流のない二人だったが、突然全校生徒の前で空色が高槻のこと…

リンとナオは放課後、買い物をしていた。 その目的はナオの彼女へのプレゼント選びをリンに手伝ってもらうためだった。 買い物も終わり、二人は帰ろうとした。 そのとき、ある人物と出くわ…

江戸時代、小間物屋の二代目、竹蔵は愛妻お富に先立たたれて悲嘆にくれていました。 心配した両親は、武家の娘、お宮を後添えに迎えます。 先妻との子宝に恵まれないことに悩んでいた竹蔵は…

時は銀河歴360年。地球の崩壊と共に宇宙へと旅立った人類は遂にペルセウス腕へと辿り着いた。 廃墟も同然の宇宙ステーションに住まう、時代遅れの走り屋『リーゼント・パラリラ』、彼は…

誰からも気にすらされない、群衆のような存在、モブ。 人から評価されるような特技も人格も趣味もない、引きこもりの主人公スピカは、ひょんなことから「モブ」という職業に就くことになる。…

昔々、遥か昔。この地には原初の七柱<シュライア>と呼ばれた神々がいた。はじめ神々は協力し天や地を創造し様々な動植物を作り出した。そして最後に自身に似せた生物を作った。 人族…

異世界に住む少女レイナは現代日本からの転移者山下翔一と出会う。翔一はもとの世界に帰るために魔術の研究に励み、現代日本の知識とも併せて一流の魔術師になっていた。危ないところを翔一に…

名門進学校に通う古村沙希は高校2年生に進級した。 高校では毎日テスト、テスト。優秀者と劣等者は毎日貼り出され、退学者も続出の過酷な高校生活を送っていた。コイバナ、友達と放課後カラ…