「現代、和風ファンタジー」を含む小説

ごく普通の大学生・常磐木 碧は、ある雨の日、亡き父の形見——一本の扇から“声”を聞いた。 現れたのは、かつて人に大切に使われた道具に宿る魂、「付喪神」の少女。 この出会いは、彼の…

――この学園では、「詩」が魂を救う。 春海響は、目覚めた瞬間、自分が“死後の学園”にいることに気づかなかった。 この場所では、生前の未練や後悔が「忘歌鬼（ぼうかき）」という怪異…

主人公・久我沢千代は、物に込められた人の想いを「香り」として感じ取る力を持つ、心優しい令嬢。しかし、その繊細すぎる力は誰にも理解されず、名ばかりの華族という家柄と共に、彼女を静か…

私はハイキャリアウーマン橘仁美。男なんて全員ゴミよ。結婚なんてありえないわ。そんな時、父親が死んだ。えっ、噓でしょ？オヤジ何してくれてんの？いきなり４千万とか無理、払えない！ そ…

少女は声に導かれて、土に埋もれた頭蓋骨を掘り出す。それは十年前、凄惨な事件で姿を消した少女のものだった。 運命に翻弄されてきた玲と、生者に見捨てられた幽霊・真輝。 未練、復讐、赦…

神に仕え、神を使う「神仕い」の家―― そこに生まれた少女は、代々の加護の代償として、 “神か他人の贄になる”未来を宿命づけられていた。 逃げず、嘆かず、ただ強く。 理不尽に仕組…

　自身の涙が毒になるという不思議な能力を持つ黒田晶（くろだ・あきら）。その力のせいで、友だちができず、親戚には蔑まれていた。 　ある日、たった一人の家族だった父親が病気で死に、晶…

イラストレーター志望の女子高生・火野結花は、横柄な父と継母のもとで、息をひそめて暮らしていた。 そんなある日、1,000万円の結納金と引き換えに、見知らぬ男のもとへ嫁がされてしま…

何よりも寝ることが大好きな少女・小枕うたたは、このごろ悪夢に悩まされていた。級友の裏切り、家族との離別、あるいは恐ろしい魔物に追われる夢──。うたたはそんな夢の中に、謎の男を見つ…

言葉に想いが宿り、怪異となる世界——。 言霊怪異と呼ばれる存在に、人々が祈りを捧げる現代。 その裏側で、それを斬り祓う者たちがいた。 政府機関「対言所（たいげんしょ）」に所属…

霧梁県・久遠木町。霧に包まれたその町で、ある日突然、人々の記憶が次々と失われていく異常事態が起こる。家族の名前が思い出せない、日常が崩れていく——その異変の始まりとともに、止まっ…

前話〔新たな一歩〕の続きになります。

幼馴染は、祭りの夜に忽然と姿を消した。 残されたのは、繋いでいたはずの右手の空虚と、怨めしげな鬼面ひとつ。 五十日後、凛藤あおいのもとに届いたのは、一通の手紙。 その差出人は「…

過去を写す力を持つ「夢写師」のルカは、霧梁県の山間の町・久遠木村にある写真館を営んでいる。ある日、黒い狐の面を被った青年・クロが現れ、「お前の写真の中に神の欠片がある」と告げる。…

　いにしえより、日本全土には「神遺」(かむい)と呼ばれる八百万の神々が齎す気まぐれな災害現象が降り注いでいた。「神遺」を鎮魂するため、人界には「山を司る異能」を山神より授かった十…

栗色の髪と藍色の目を持つ咲羅は、閉鎖的な村で偽りの《黒》を身に纏いながら暮らしていた。 高校受験の合格発表の前日、二人の男が咲羅の村を訪れる。異色の髪と目を持つ彼らは、多様な《…

代々続く名門除霊師の家系に生まれながら、霊感ゼロの「落ちこぼれ」である橘蓮太郎。彼は家業を継ぐため、人ならざる存在との「契約結婚」という道を選ぶ。 そんな彼の前に現れたのは、美…

古事記の編纂にも関わったとされる、祭祀を司る旧家・式守家。 その末裔である俺、式守伊織（しきもりいおり）は、一族の血を疎んで平凡な大学生活を送っていた。――はずだった。 「貴方…

これは“神代の記憶”を継ぎし者たちが、現代に蘇る“月鬼”との戦いに挑む、絆と運命の物語。 失われた記憶と魂の欠片に揺れながらも、光を探す少女・郁桜。 眠り続ける兄の背を追い…

白井永和(しらい とわ)は、静かな風の吹く町に暮らす高校生。ある日、夢のように現れた鳥居をくぐった先―― そこには、誰のものとも知れない“夢”が眠っていた。 風がそっと運んでく…