「燈」を含む小説

高校の吹奏楽部に所属している狩野 直宏（かの なおひろ）は、顧問の紹介で県内の辺境にある修理工房を訪ねる。入部以来なんとなく仲良くしていた同期の河津 燈（かわづ あかり）とは、そ…

昏い山の端が逼る『お祖母様の家』を訪ったのは、 母の通夜の事でした。 鯨幕、櫻岾、邪悪な環状世界を巡る、謎と呪の原点が ここに…。 …斃れそうになり、何故か自分の首を…

英藍女学院大学。 地域の名門として名を馳せるお嬢様大学である。 しかしその学生寮といえば築年数不詳、歩けば床が抜け、壁の穴からは動物が出入りする限界物件。 その寮監を務める篠蕪燈…

　時は江戸時代、三代将軍家光の治世。夜毎人を襲う【亡者】が徘徊していた。 　山奥のある社に住む、姫宮と呼ばれる巫女がふたり。彼女たちは代償と引き換えに神の力をふるう存在だったーー…

上手におしゃべりできなくて、顔に痣がある僕には、友達がいない。 家でお母さんに謝る時にはいつも胸が痛くなる。 今日はそんな胸の痛みが、なかなか消えないんだ――

高校生、浅海　燈真《あさみ　とうま》は事故死して暗い海のような闇をさまよう。　その暗闇の中、なにげなくメンダコになりたいという想いを口にすると、その姿で異世界の大地に転生してしま…

日常に疲れた2人は、自由を求めて逃げ出した。 人付き合いに疲れた深月廻(みついめぐる)と、 人に逃げられ居場所を失った王子燈摩(おうじとうま)。 2人は悠々自適な生活を送る中で、…

時代は平安時代中期。 桜姫（おうひめ）は、外の騒がしさから目を覚ます。 人の気配を感じて行燈を向けた先には暗闇と同じく黒い衣服に身を包んだ一人の男が立っていた。 男の名は彩玄（さ…

雪の降りしきる中、廃線になった駅にたたずむ燈子の前に現れたのは銀河鉄道？　それとも―

時は昭和。湘南は海辺も町も人影まばら、夜道は暗く、路地裏に潜む闇は深かった。人と魔が混然と暮らしたあの時代を背景に、湘南の陰影を奇妙で短い物語に紡ぎました。あなたの知らないあやか…