「夏だ！」を含む小説

「澪がいるから、みんな諦めるんでしょ」 そんな一言を聞いて、俺は思った。——自分が『幼馴染』というだけで当然のように隣にいるから、夏希は恋愛ができないのだと。 だから俺は、これか…

認知症の祖母の、話

平凡な放課後の教室、誰もいない廊下、そして少しずつ変わる日常。 繰り返される違和感の中で、あなたはただの読者ではなくなっていく。 ページをめくるごとに、日常は少しずつ異形を帯びて…

第21回講談社ラノベ文庫新人賞の佳作を受賞しました！　皆様、応援ありがとうございます！ 　　─── 　杉藤千夏はツンデレ少女である。素直になれない性格の彼女は、好意を抱いてい…

「ごめんね素直じゃなくって♩」 美少女戦士がだいすきな六歳の男の子のカオルは、羊たちの沈黙のハンニバルレクターに憧れる。そこへ、猟師の祖父が『月』をプレゼントする。硝煙の匂いのす…

「ウチ来て、チビたちのお世話、手伝ってくれないかな……？」 財政界の子女や芸能活動を行う生徒が多く通う学園で、庶民の小街藍緒（こまちあお）はひとりぼっちだった。 孤独な彼の癒し…

戦後のある夏の日、一人の男が生を終えようとしていた。 かつて彼は南方の過酷な戦場から生還した。過去と今をつなぐ最期の命令。 封印した記憶がよみがえる。 ＊本作はフィクションで…

【本編完結。番外編などはまた機会があれば書きます】がたいのでかい旦那様と結婚して三か月。現在花琳（かりん）は山の上の家で暮らしている。 友人に紹介されてすぐに結婚してしまったせい…

中学二年生の夏休み、若葉は引っ越した先の海辺の町で新しい友だちを得る。彼らと過ごす、穏やかで楽しい夏。そんな中、若葉の持病が悪化して、友人たちは……。 （以前に公開していたものの…

十年前の夏。高校生の綾斗の前から突然姿を消した、小さな友人――ハル。 あの夏、綾斗は確かに彼に救われた。 それから月日が流れ、十年。 元カレとの別れから、恋に臆病になっていた綾…

　十九歳の夏も終わりにさしかかり、充実しているようなしていないような大学生活を過ごしていた小熊は、出入りしている節約生活研究サークル゛セッケン゛の部員、春目から奇妙な相談を受ける…

再会した幼馴染は、清楚可憐な美少女になっていた。 「久しぶりですね、隼人」 「はるき、なのか？」 かつて田舎で一緒に泥だらけになって遊んでいた幼馴染と再会すれば、あの頃男と思…

冬瀬円香は電車での痴漢被害をある同級生に助けてもらう。 それは野球部で問題を起こして退部した黒木悠介。 皆が嫌う黒木を、しかし冬瀬は気になってしまい。 やがて自身の夢と彼の夢…

君と出会った夏。君とバイバイした夏。

本が大好きだった僕にとって、祖父母が営む100年続いた書店は、少年時代のすべてであり、当たり前の日常だった。 高校生になったある日、祖父から告げられた「店を畳む」という一言。 …

『トモダチと一緒にファンタジーかつゲームっぽいわかりやすさのある異世界に転生でチートでスローなライフをしたい』 願いは（だいたい）かなえられ、トモダチ道連れ転生成功が発覚した1…

「いい？　あたしの名前はねぇ、フランチェスカよ。フランチェスカ・ザビエル！」 ある夏の暑い日、都内に通う高校2年のアンジローこと、安藤次郎は不良たちにからまれて逃げ出した先の…

ユウタとハルカは幼なじみ。 近所の花火大会。 浴衣で現れたハルカ。 露店でかき氷を買おうとした2人。 そこで気づいたユウタ。 アレ、財布無い💦 カクヨムコンテスト11短編参加作…

作家を目指していた高校生・大門逸平の日常は、自分自身が持つ一冊の【黒歴史ノート】によって終わりを告げる。 逸平が書いた小説の中の【最強のラスボス】魔王レイカが、現実世界に召喚され…