本作の魅力はなんといっても、主人公フランチェスカの破天荒ぶりでしょう。見習い中のシスターとは思えない発言や行動の数々に、上司も口酸っぱくお説教したくもなるってものです(笑)
ただし、単に我儘な振る舞いというわけでもなく、子供や弱き人々には献身的に尽くす姿勢もあり、そのギャップがとにかくチャーミング!
これは愛され主人公です。。
しかもあのフランシスコ・ザビエルの子孫だなんて、面白い設定も付属している始末(褒め言葉です)!
本作はそんな彼女の日常をコミカルに描いており、相棒?のようなアンジローくんとのやりとりも軽快で、微笑ましいです。
パワフルな彼女の活躍ぶりに、読んでいるこちらも元気をもらえる作品です。
ぜひみなさんも、彼女に巻き込まれに行きましょう!
シスターらしくないと確かに最初は思いましたよ。
お金お金、ゲームゲームとばかり言うし。
でも物語を通して、誰かの悩みを聞き救いの手を差し伸べる彼女の様なあり方こそ、多くの人が宗教施設に求めている役割なのでは?と思いました。
自分勝手にやりたい放題に見せかけて、困った人を助けずにはいられない彼女は、きっと多くの読者さんが好きになるはずです。
ほのかなラブコメもあり、悲しくも優しいお話もあり、様々なタイプのストーリーが連なってますので、飽きずに読み進められます。
明るく行動力のある女の子が好きな方にオススメです。
わ、すっげぇパワフル。
まずそれが自分の受けた第一印象です。
聖書の一節を口ずさみ、サボったり面倒くさがったりと不真面目な姿勢を見せながらも、実のところ何よりも心の奥深いところでシスターとは、聖職者とはというものの何たるかを理解しているのが本作主人公ことフランチェスカ。
コメディ展開でマザーからのお仕置きオチに終わることもあれば、聖職者として人々を救ったり、悪を挫いたり……と、この展開にハチャメチャなのに人情深いフランチェスカの設定など、何やら既視感を感じますね?
そう、マザーを大原部長、フランチェスカを両津に置き換えれば、あっという間にこち亀に……!
とはいえ、本作はシスター、キリスト教の聖職者のお話。
それにスペインの文化も取り入れた、実に文化と教養に満ちた内容になっています。
時折入るスペイン語(罵倒も多いですが)の数々から、楽しい文化の息遣いを感じ取るのも良し、聖書の一節を絡めたお説教にニヤリと笑うもよし。
どう楽しむのも、全てはあなたの思うがまま。
なぜなら――我は道なり!(ヨハネ伝第十四章)