「装丁」を含む小説

人は死後、本になる。 故人の人生は物語に、個人の性格は装丁に。全てが本に成る。それらの本は、世界各所に存在する塔という共同墓地に収められ、司書により厳重に保管される。 私はいる…

どんな物語でもハッピーエンドが好きな高校二年生の男子・日野宮叶斗（ひのみや　かなと）は、ある日幼馴染と一緒に学校から帰っていると鉄骨が頭上に落ちてきて命を落とす――――はずだった…

大むかしの詩集です。某大学が主催する文芸コンテストに入選し「冬の詩人」という称号をいただきました。電子写植の見本として出版した詩集はプロのデザイナーに装丁していただいたもので、と…

ふと思い立ってそぞろ書いたものです(2019年作品)。 別段書いてもどうにもなりませんけれど、ため込むと息が止まりそうなので。

宇野くんメインの内容になっております。次回は富野監督インタビューなど細部に触れる予定です。 これ書く場所に迷う点なのですが〈装丁の実物はイイ〉ですよ。

簡易な紹介文だったらよかったのに、もちろんそうではない。

「――他に求めることなど何もない、そう思っていた」 　席についた男は、この言葉を最後に黙り込んでしまった。 　血赤の瞳を諦念で染め、彼は背筋を伸ばして座っている。 　こちらの…

転生者である彼の要求は、他人に共感する心を消すこと。 彼は悪党になりたかった。 人を殺め、薬をばら撒き、謙虚な市民の生活を踏みにじる悪に。 そんな彼が持つのは、とある一冊の本…

高校生の僕は西日暮里のシェアハウスに住んでいる。なんとここはライトノベル作家やその卵のためのシェアハウスなのだ。朝の支度をする僕は、同居人の女子大生作家・沢名センチメートル――沢…

❝君❞に届けたいものがあるんだ。 ある男性が❝君❞との思い出話をする中で、 ❝君❞への想いが溢れだす。 ところで・・・・ ・・・❝君❞って誰のこと？ ※※※※※※※※…

人の人生を本にする力を持った装丁家の幼馴染みを、甲斐甲斐しく世話する押しかけ女房のお話。秋の夜長用の中編。一話で完結。