「ほんのり」を含む小説

長年お仕えしてきたお嬢様が、遠い異国に嫁がれることになった。最後にお嬢様から頂いた簪に結ばれた文を見て、私はお屋敷を抜け出す。向かうのは、最愛の彼女のもと。 ――もしも、貴女が…

食べられることを前向きに頑張る生贄少女と、 暇を持て余していた人間嫌いの蛇神の十年間のお話。 ※作品通しで関西弁なので苦手な方はご注意下さい※ 視点切り替えありの全２話。

「廃都」と呼ばれる半放棄された都市で、比較的上流の家庭で生まれ育った高校生の薬袋艾（みない・もぐさ）には幼馴染がいる。その幼馴染・毒島鈴蘭（ぶすじま・すずらん）はヤンキーから足を…

勝利の祝杯に酔う賑わいの中、春を売る娼婦たちは兵士たちの手を引いていた。 戦争の終わりに皆が喜ぶ中、一人の娼婦は窓の外を暗く眺めていた。 「平和、ねぇ」 彼女が平和を望まない理由…

冒険者ギルドの受付嬢、山猫亜人のヤマシロはぐーたらだった。勤務中にも関わらず全裸でソファで居眠りし、たまに仕事をするかと思えば冒険者たちを煽りに煽る。受付嬢になる前は凄腕冒険者だ…

　僕は荒木哲也（あらきてつや）。 　創作がちょっと好きなだけの文芸部所属の高校二年生。 　僕は同じ部活で幼馴染でもある羽鳥広子（はどりひろこ）に片想い中。 　そんな僕にはちょっ…

動かない身体で生まれてきた僕と 僕の友達だったアンドロイドの君が 最後に過ごす日のおはなし

片田舎の治療院を営む柊には秘密がある。それは接骨院の先生とは別の、人に言えない仕事があることだ。ある日、治療院の前にうずくまる少女と出会ってからその運命の歯車は動き出した。おじさ…

いつものクリスマス。 僕は、何故かいつも部屋に上がり込んでくる同僚「紅玉」と共に、今年も彼女なしの寂しいクリスマスを迎えようとしていた。 部屋に帰ると、呑んだくれて僕を迎える紅玉…

いつの間にか大きくなって 優しい子に育って 私は幸せだなって 周りにも 恵まれて 泣きそうになる

叶海（かなみ）が訪れたのは、どこか不思議な雰囲気の漂うカフェだった。 落ち着いたマスターと、コロコロと表情が変わる可愛らしい店員。そして人当たりのいい常連客。雰囲気が良く居心地の…

アーニーは15歳の成人を迎えたばかりの男の子。 平民で三男のアーニーには実家で暮らせるほどの余裕は無い。 「生きるためには自分で稼がなきゃ……」 「でも特に夢なんてないからなぁ…

妖怪が見える時枝英は十五歳の誕生日、先祖が遺した未完の絵と出会う。 妖怪が宿る美術品との出会いのお話。 ※時折、ほんのりＢＬっぽいシーンがありますので苦手な方はご注意ください。…

弍事野なぐさ高校1年生の微妙なところから始まる物語。

由香里と由美は同じ会社の先輩と後輩。失敗ばかりしている由美を叱咤しながら教育する由香里。飲み会のあと二人に芽生えたほんのり色付く百合の花。

命を落とした掃除屋（暗殺者）の珠。ハシルヒメは珠が普通の掃除屋だと思い込み、神社を掃除（清掃）させるために自分のもとに生き返らせてしまう。 掃除屋（暗殺者）が知識を身につけなが…

『魔王』と呼ばれた神野終を巡る、さまざまな人たちのストーリー。 生徒たちに魔王の配下と呼ばれた闇、奈落、そして魔王の妹の大天使。 それぞれが抱える、魔王への思いを、視点を変えて紐…

書評から・・・・ 前回応募作の「白蛇抄」同様、やはりこれらの作品にも「憂生ワールド 」と呼べる物が確固として存在している。 細かい心理描写の積み重ねによって織り成す著者の人間ド…

今日も一人の冒険者が仕事終わりに店の入り口をくぐる。寒くなってきた時期に入るだけであったかい店「湯たんぽ屋」 あなたもちょっと寄って行きませんか？どんな店かは、入ってみればわかり…

「あんたがパパか？」 　人生に疲れているキャバ嬢、さあやは異世界から転生してきたと言うパパ活中のギャル、あゆと出会う。同じく転生したはずの幼馴染を探していると言うが、なぜかさあ…