「短編/純文学」を含む小説

※自傷行為の生々しい描写があります、ご注意ください。 この感情は虚しくて、惨めったらしい醜いものだ。 何者にもなれない私が唯一特別になれた行為は、自分の体を切ることだった。

【それはまるで最後まで幽霊みたいだった彼女の呪いだとしか思えず、僕は一度大きく息を吸った。】 幼少期に出会った女の子と決別する健康な男の子の話です。 （別名義で書いていた小説の再…

クラスに一人は、やたら迷路を描いてる奴いましたよね。 っていう話ではあんまりなく、養父と僕の晩年のお話です。 ※なにをもって純文学なのか誰か教えてくだされ……（切実）

「――苦すぎ、気持ち悪」 カカオ75%ビターチョコみたいな大学院生の恋。お題キーワードで小説を書いています。

一人の少女が静かな男の子出会うお話です。

【小窓と押し入れのちょうど真ん中、“溝”や“透き間”という響きがよく似合うその三角形に座りながら、狭い台所に立つ先輩の背中を見ているのが好きだった。】 互い、本当の名前も知らない…

いつだって私に恋をする男にはパートナーがいるのだ。

【そうなのだ、私は山内くんに女として見られていない。だからこそ山内くんは私に平気で鍵を貸したし、住所だって教えてくれたのだろう。私の知っている山内くんはつまりそういう男の子だった…

死ぬ勇気があればなんでも出来る。 なるほど。なんでも出来るのか。 じゃあ、死ぬか。

いつになっても帰ってこないあの人を待ちながら、私は壊れていった。

【姉はあるときから突如として「私の姉」として私の隣に存在し始めた。】 イマジナリーフレンド、あるいは幻視や幻覚としての「姉」と生きる一人の女の子の話です。 （別名義で書いていた小…

あるサラリーマンの灰色をした日々の話。

どこへ行ったっていい。 随分と薄っぺらい話をしてしまいました。 でも美しい現象の一つだと思い、書き留めておきます。

気軽に書いて気軽に読める。なんでもない掌編集です。

内側と外側、二律背反的に表現してみました。 だってそうでしょう？みんなエゴの塊。

失った幸せに想いを馳せ、ありもしない理想を自分の中で真実とした古市という男は、その自分の理想のもと作った価値観の物差しを長らく捨てることができなかった。人に認められたいが故に人を…

ゆり子は、十三年ぶりに圭吾に再会した。 ――なにかあるかもしれない。 ゆり子は、密かに期待した。 しかし、ゆり子の前に現れた圭吾は、どこか様子がおかしく……。

彼が自殺しようとすると、死んだ筈の飼い猫がいつもそこにいる。 猫は、寄り添っていた。彼の命が尊いものだと、教えてやるために。

5分ほどで読める短編です。 タイトルはプラネタリウムの和名からです。 感想をくださると、辛口であっても励みになります。

後ろの席の女子が自分をじっと見てくることを、鴻上広瀬は疑問に思っていた。 話しかけるも「無理」との返答。彼はちょっと凹みながら部活に向かうことにした。 ……そのすぐあと、甲斐サキ…