荒地抜け 枯葉にまみれ 季節越ゆ
荒れ地そばの
あたりに
とするとおそらく"アレ"である。
「……も、もしかして」
距離を
そこに居たのはズタボロの服を着たゾンビだったからである。
勝てる勝てないはともかく、ファイセルはゾンビが
「げーっ……ゾンビじゃないか!! イヤだなぁ……。逃げたい……。」
ファイセルは
彼は細目になり、
3人の動く死体は
「おまえ……水、ずぁまずる。ゆづさなィ……」
「ニク……ニィグ……ィきだニンゲン」
「イキタァイ……シぢだクナイ……」
ファイセルは思わず
全身が
動きは
頭には毛がまばらに残り、
他の死人も目が
目玉がグリグリ動いていたり、既に
ゾンビ達にはわずかしか
しかし、引っかかれたり
そして、新たなゾンビを増やしながら
更に
よって強力な攻撃や
なにかと
「まずいな……リューンで仕留めるなら
するとリーネが声をかけた。
「私を池に
「げえええぇぇ〜〜。
少年は
ゾンビは足を引きずりながら近寄ってくるが、走れば
「うわぁ……相変わらず
顔をしかめながら、ファイセルは池の周りを走った。
のろまな
「おぼっ、おぼぼぉ」
くさった死体は
かなり
「うわっ!!
そのままゾンビを引き付けながら池の周りを3周くらい回った頃、リーネがビンに戻ってきた。
「お待たせしました。中部に入ってからこの手の水が多いですね。きっとこういう
「そんな
ファイセルは
言われてみればゾンビも池の水を飲んでいたからか、肉体の
体のあちこちが
少年たちはチェックを終えると
途中の村で軽く昼食を取り、夜まで水質チェックを続けた。
更に南下して次の村の宿に泊まった。
宿でリーネとあれこれ話した。
「
リーネが
「ああ……すごく懐かしい感じですね。
「今日でミナレートから旅立って10日目くらいかぁ。あと数日で
少年は前の
だが、すぐに笑顔に戻った。手応えがあったのだろう。
「ん〜、でも今回は時間を
「スタミナが成長したんですか?」
ファイセルは
「いやいや。僕のチームの女の子には絶対、
リーネは目を
そして水面をパチャパチャ
「リジャントブイルは
少年はワシャワシャと
そして苦笑いを浮かべた。
「僕なんかで驚いてなんかいたらコロシアム見て
「それがですね、最近になって私も
まさかの変化に今度はファイセルが驚いた。
フェアリーは時に人間に近づくことがあると聞いたことがある。
彼女はだいたい少年のそばにいるので、その影響をうけているのかもしれない。
「
まじまじと彼女を見つめる限りは、特に外観に変化は無いようだ。
だが、彼女は人体に潜ったので、そういった変化を
「お互い、この調子でがんばっていこうね!!」
「はい!!」
2人はまた一層、
翌朝、2人は一面が美しく
「ここがラーグ
ファイセルの
この森は
美しいスポットだが自力で訪れる観光客はほとんどいない。
モンスターがあちこちに
「あれ、落ち葉に見えるだろ? でも、あれ実はムシなんだ。
この辺りは水分不足の土地だ。
チェックする水源も無いので、寄り道せずに
道すがらを行くと子供の泣き声が聞こえてきた。
「え~んえ~ん……グズッ……え~んえ~ん」
「ちょっと、ちょっとファイセルさん! 小さい子の泣き声がしますよ。様子を見に行かないんですか?」
「うわ~ん!! え~んえ~ん!!」
そのまますたすたと歩いて行くと
ファイセルは歩きながら
「あれは本物の子供じゃないんだ。”デコイ・アングラー”っていってね。
落ち葉の上の子供と距離をとって進んでいく。
「人間の子供ソックリな鳴き声をあげて、近づいた
すぐにファイセルは彼女をフォローした。
「気にすることはないよ。誰だって初めは知らないもん。まぁ知らないままだと
その明るい
しばらく歩くと早くも気候が変わり始めた。
さきほどまで白い息を
ファイルは思わずマントを脱いだ。
「ラーグは一年中、春の気候なんだ。季節が無いのを寂しがる人もいるけど、今まで通ってきた
ファイセルはまるで庭のように森の中を進んだ。
「みんなミナレートの気候に
歩きながら久しぶりに感じる
むせ返るような緑の
森の真ん中にも関わらず、モンスターの気配がほとんどしない。
今までの中央部がいかに
「ファイセルさん、嬉しそうですね?」
ニコッっと笑いながら少年は返した。
「ああ、久しぶりの
リーネは
こういうところはもうすっかり人間の女の子である。
2人はすっかりリラックスして、
水源チェックも
このあたりの水はオルバの
オルバが
ファイセル達は
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