第9話鉛筆対Aランク
「何こいつら!」
魔法による火事の為現場の消化に当たる人たちを守る為にきていたヒーローたちは突然現れた一体の鉛筆兵に驚いていた。
だが、こいつらと火事に関係性が見られない為放火の犯人も見つけなければならない。
とりあえず無線で各班に連絡をしようとするが通信障害が起きているのか繋がらない為、複数人で囲み相手の動きを警戒する。
だが相手に動きがなく生きているのかさえわからない。
「マジックウィンド!」
1人の魔法少女が鉛筆兵に向け風の魔法を放つと鉛筆兵は避けもせずそれをくらい体の一部が落ちる。
相当弱い存在なのかとヒーローたちが考えてすぐに倒そうとすると
「いた!」
1人の男が後ろから現れた青い狼に噛まれ傷をおうがすぐに狼を振り落としたことでことを得る。
青い狼は綺麗に着地すると同時に魔法を使おうとしていた魔法使いに飛びかかり腕を引きちぎる。
魔法使いはうめき声を上げるが魔法を狼ではなく鉛筆兵に放ち鉛筆兵を倒そうとするが
「ギガ?ギギギ……ギギ!」
突然鉛筆兵が動き出したと思ったら魔法にヒビが入りそのまま四散した。
鉛筆兵は足元に落ちている自分の体の一部を拾うと拾った体と傷ついた場所にヒビが入りその後鉛筆兵の傷はなくなっていた。
それを見ていたヒーローたちは一度鉛筆兵から距離をとり、腕を引きちぎられた魔法使いを近くにいた消防士に任る。
「ギギ…ギ…………ギギガガガ」
鉛筆兵はそこから動くことはせず火の方を見ている。
ヒーロー達は何をするのかを警戒しながら見ていると火の中から水を纏った青いカジキが壁を貫いて出てきた。だが、カジキはそのまま火のあるところを泳ぎ続けていく為火が消えていく。
「あのカジキ消化しているのか?」
「いや、あれの仲間なら中に入って救助活動してる仲間が相当まずい状態なんじゃ」
カジキは建物を壊しながら火を消していき全ての火が消えると同時に鉛筆兵の上を旋回する。
『こちら二班、全ての救護者を救出完了。途中現れたカジキによって数名負傷者が出ているが大きな問題はない。これより救護者を病院に連れて行く為戦線離脱する』
繋がっていなかった無線から報告を聞いた瞬間目の前に大きな青いカマキリが現れる。
カマキリは前足を振り上げそのままヒーローを切ろうとするが赤い光が目の前に落ちた為カマキリが攻撃をやめ後ろに下がる。
煙が晴れると中心に少女が現れる。その少女は赤い線の入った黒いコートと灰色のズボンをきており、頭に赤と黒の猫耳ヘッドフォンををつけておりその見た目からヒーローたちが安堵したのか息を吐く。
「こちら
赤黒が無線に話し終わると同時に赤黒の体にヒビが入るが
「遅い。お前たちはすでに一度ヤったことがあるから能力も把握づみだ」
鉛筆兵との距離を一瞬にして詰め魔法を発動する
「
赤黒がそう呟くと腕が赤黒くなりそのまま鉛筆兵の体に当てようとするが、させまいと狼が腕に噛みつくが腕に触れた瞬間狼が赤い粒子となって溶けていく。
そして手が鉛筆兵に触れると鉛筆兵も同じく溶けていき残りはカジキ一匹となる。
だが、カジキの前に青い魔法陣が現れそれをカジキが通り過ぎるとカジキの体が青い服を着た人の少女となる。
少女となったカジキは地面に潜るが
「
赤黒の手元に一本の黒い縄が現れ地面に繋がっているそれを引っ張ると少女が地面から出てくる。
「まさか、新しい姿を得ていたなんてね。とはいえ人と同等の知能を持っているあんたらとはいえ先代の知識は荒れてないのが救いになるとわね」
少女は黒縄を解こうともがいているが動くたびに余計絡まっていき赤黒が近くにいた時には縄で全身が見えないくらい絡まっていた。
赤黒は少女をそのまま担ぐと
「それじゃあ、私はこの子を研究しないとなので」
ヒーローたちが驚いて固まっているうちに赤黒は赤い光となって消えてった。
赤黒、関東のAランクの魔法少女であり、37年前の侵略を終わらせた2番目の魔法少女である。
———•••———
赤い光が魔法省の前に落ちると魔法省から三川が出てきて赤黒に抱きつこうする
「先輩!出撃するなら私も連れてってくださいよ〜!」
「いや、めんどくさい」
そう返しながら赤黒は三川のことを華麗にかわしそのまま魔法省の自室に向かう。
後ろに三川がついてくるが縄が気になるのかたまに突いている。
自室につき少女を縄ごとベットに放り投げると三川と今回の襲撃組織について話し合う為に椅子を引っ張ってくる。
椅子を持ってきた赤黒は三川をそこに座らせると自分はベットに座り少女に巻きついている縄を解き始める。
「まだ、あの組織が残っていたわ。穴がないのだからもういなくなっているものだと思っていたけど」
「何かあったのですか?」
三川はよくわかっていないのか頭にハテナを浮かべているが
「36年前に現れた組織よ。青を基調とした兵隊を結構な数送ってきたいた組織」
「そんなのいましたね〜。ですけど穴はないんですから侵略ではなく残兵がたまたま暴れただけですかね?」
「そうとはいえないわ」
赤黒は縄を解くのがめんどくさくなり魔法を解くことで少女を取り出す。
少女は状況がよくわかってないのかその場で魚が跳ねるように体を跳ねさせているため赤黒はその少女を抱き抱える。
「え?先輩誘拐ですか?」
三川はゴミを見るような目で赤黒のことをみる為赤黒はすぐに弁明を始める
「この子、青いカジキの残兵だったのだけど魔法陣を潜るとこんな少女の姿になったのよ」
少女は抱き抱えられたことで動きを止め三川に向かってピースを始める。
それを見た三川は少女の頭を撫でてみるが少女は目を細めるだけで特に何もしてこない。
「生きているかのように動きますね。確か36年前に現れた個体は全て魔法で作られた存在で意思はなかったはずですが」
「この子をとらえたのだって私から逃げようとしたからだしね。私が今までヤってきた個体は赤破を見てもそこに触れないよう対応してくるだけで逃げることはしなかったし。かと言って情報を共有してるなら他の個体が赤破中の腕に噛みついてくることなんてしてくるはずないからね」
「異常個体ですか。この子だけだと助かりますが人の姿で尚且つこんな反応をされるとヤルのは躊躇う人が多そうですね」
少女は撫でられ飽きたのか三川の手を目で追いかけて口元にきた場合は噛んだりなどしている。
三川は普通に少女に癒されながら赤黒と会話をするが
「それにしてもこの子どうしましょうかね。異常個体だから回収したのだけど解剖でもする?」
「!?!?」
少女はその言葉を聞くと体をよじらせて腕の中から出ようとするが赤黒がしっかりと抱いてる為抜け出すことはできない。
「先輩そんなことしたらこの子が可哀想ですよ」
三川はそう返しながらスマホにきた今回の報告書に目を通していると
「それに、今回の件はこの子よりめんどくさいのがありそうですし」
「めんどくさいの?もう私しばらくの間は書類仕事しかしたくないんだけど」
「まあ、Aランクですから駆り出されると思いますよ。洗脳の魔法を使える人が所属していた組織らしいですから、軽く見てもB下位はありそうですし」
「何、また穴でも空いたの?」
「いや、穴じゃなくて悪の組織を信仰してる馬鹿共が火事の原因だそうでそれを潰すのに多分駆り出されますよ。私も出されると思いますし」
「あっそ。それで何の組織を信仰してるの?」
「なんでも破壊の神とやらを信仰してるらしいですよ」
それを聞いた赤黒は少女をより強く抱くのだった。
——••——
わかってるでしょうけど赤黒は黒川さんです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます