第14話ゼロのダメなところ
歪みを使いカジキの元に着いたのだが
「誰ですか!?」
カジキの隣に女性がいた。いや、当たり前だよなカジキが1人で生活してるわけないし。
俺はとりあえずカジキの元に行き
『おい、人がいるなんて聞いてないぞ』
『言ってないもん。はあ、それにしても主人その姿なんだ。久しぶりに見たかも』
『結構なってるけどな』
買った食材を床に置きどうするかを考えていると、無視していた女性から魔法が飛んでくる
そういえばいたんだった。ん?そういえば俺って不法侵入………
すぐさま歪みを使ってこの部屋の入り口に出る。
俺は扉の前に立ちインターホンを押して………誰も出なかった。
『あれ?さっきの人が出てくれると思ったんだが?』
その後も何回かインターホンを鳴らしていると
「私の部屋に用?」
俺の隣に赤黒がいるのだった。
———•••———
急いで魔法省に戻ったが、三川はカジキの世話をしているらしく私の部屋に向かったのだが、なぜが私の部屋のインターホンを鳴らしまくってる不審者がいた。
今の私より色々でかい。
って、そんなことより私に用があるのだろうか?
「私の部屋に用?」
とりあえず、聞くだけ聞くか。
私がそう問うと
『いや、中にいる奴に呼ばれたのできたんですけどなんでか出てくれなくて』
「貴方何者」
その女性の声を聞いた瞬間、私はすぐさま距離をとり赤破を纏う。
さっきまでは全く感じられなかったけど、この人私と同等ぐらいの強さを持ってる。もしかしたらそれ以上かも。
警戒しながら女性を見ているが
『何者って、ただの一般じん!?』
「これを避けてる時点で逸般人」
答える気が無さそうだったので一気に距離を詰め捉えようとするが(赤破纏ってるの忘れてる)
当たり前のように避けられる。
だけど避ける時に右腕が普通の形じゃなかったから、異世界人は確定。
私は追撃をしようとしたが
『2人とも〜、何してるの?』
カジキが扉を開けた結果、魔法省が頑丈に強化しまくった扉が私の体に突撃し私は意識を落とすのだった。
———•••———
えぇ………いや、強化魔法を扉にかけすぎでしょ。Aランクの魔法少女が激突しても壊れないとかもうある種の凶器じゃん。
「どうしたんですかって、先輩!?」
おっ、さっきの女性が赤黒のことを回収して部屋の中に消えていく。
俺の存在なかったことになった?
そう思いながら部屋に入るかを考えていると
『主人、早く入ってよ。それで僕に料理教えて〜』
『いや、それよりお前どんなところに住んでんだよ』
『??』
いや、普通魔法省なんて戸籍の無いような奴が住める場所じゃ無いんだけど。
それに赤黒のところに住んでるとか誰がわかるんだよ。
カジキに引っ張られながら部屋の中に入り床に置いてある俺の買った食材をキッチンのところに一応置いておく。
歪みの中今死体あるから入れたく無いしな。
ベットに横たわらせられている赤黒を横目にカジキを呼ぶが全然こない。
カジキが何をしているのかを見に行ったら
『ごめんなさい〜!悪かったって〜!』
女性に説教されていた。まあ、俺のことを勝手に呼んだし挙げ句の果てには赤黒をノックアウトさせてるから当然か。
俺は体に魔力を再度通し幼女形態になり、適当にスマホで情報を見ていると
『主人……料理教えて』
「いいけど、使っていい物は何かわかるか?」
『わかんない』
怒られて気分が落ちているカジキを宥めながら料理を教えようとするが、流石に借りるわけにもいかないしとってくるか。
歪みを出そうとした時
「それで、貴方はなんですか?」
「気配がなかった!?」
突然肩を掴まれ驚く俺だが、先ほどの女性がこれほどのことができるとは。
「それじゃあ、色々聞きたいことがあるのでこっちにきましょうね」
俺に有無を言わせず俺のことを椅子に縛りつけるのだった。
あと、ついでにカジキも縛られてた。
———•••———
「それではえーっと、名前なんですか?」
「
適当な名前をとりあえず言っておく。はあ、カジキに料理教えるだけだったはずなのになんでこんなことになってるんだか。
椅子に縛られながらため息をつき目の前の女性からの質問には適当に答えることを決める。
権能を使って確認したが、この人は三河って言うのか。まさかあいつの弟子がこんなところって赤黒も弟子か。
「では、破再さん。どのようなようでここに?」
「コイツに料理教えろって呼ばれたから」
顔をカジキの方に向けるが俺を呼んだカジキはと言うと
『美味しい〜!』
縄を解いてポテチを食っていた。
あっ、没収されとる。
「カジキさん?人を呼ぶならせめて一声かけてから呼んでください。
後、お二人の関係は?」
『はーい!次から気をつけるよ。それで関係だっけ?主従関係だよ!!』
「主従関係?まさか、貴方がカジキの言ってる主人!?」
カジキいろんなこと教えてるのか?どこまで教えてるか聞いておくか。
「カジキどこまで話してんだ?」
『色々!』
俺はその返答に大きなため息をついてしまう。色々ってなんだよ!俺は全知全能じゃ無いんだぞ!
「えーっと、破再さ」「貴方いつからこの世界に?」…先輩、大丈夫です?」
ベットに寝かされていた赤黒が起きて俺に質問してきた。
「36年以上前。詳しくは覚えてない」
「半神半人。しかもその魔力量なら信仰も受けてるはず。貴方はなんの神様?」
「黙秘権は?」
「無し」
「黙秘で」
「………」
赤黒はそれなら聞くなよみたいな表情をしているが俺はカジキに教えたあとすぐに戻りたいんだよ。
ただでさえ、ロゼに飯とかを持ってかないとなんだから。
「…言わないならいい。貴方は何しにここに?カジキでも始末しにきたの?」
「ここに来るまでに始末した人間もいたけど、カジキに関しては特に何かするつもりはない。なんなら鷲もどっか行ってるし」
『鷲さんは普通に生活してたよ〜!働いてたし』
「ならお前も働けや。とりあえずコイツに料理教えろって言われてるから教えるけどキッチン使っていいか?」
「……へ?」
俺は自分を縛っている縄から抜け出し(三川さんが驚いていたが)赤黒に聞くが赤黒は固まっていた。
まあ、話変わりすぎだよな。
赤黒はわけがわからないのか頭にハテナを浮かべてるがとりあえずカジキを拘束しておく。
おい、抵抗するな。ここまで話が拗れたのもお前が原因なんだから。
「いいけど私も見ておく。火事になられても困る」
「オーケイ。じゃあ行くか」
カジキを背負ながらキッチンに向かうのだった。
———•••———
それじゃあ教えるわけだが、粉吹き芋でいいか?めんどくせぇから
「じゃあ簡単な粉吹き芋でも」
『それ煮た芋なだけじゃ』
「チャーハンにします」
チャーハンなら結構楽なはず。
俺は鎌の姿に戻り魔法陣を展開して大量の手を出す。
あれ、米を炊いてないから作れねぇじゃん。
『チャーハンも無理だわ。材料がねぇ。カジキ何か食いたいものあるか?』
『ポテチ!』
『それ以外で』
『あれ!よく主人が作ってくれたやつ!』
『わかんねぇよ。えーっとある食材は』
俺は自分が買ったものを確認したが買ったもの適当すぎたな。
これならできてトンカツか?
「三川、大丈夫だと思う?」
「多分、ダメな気しかしないです。それにしても本当に鎌なんですね」
「確かに」
そこの2人小さい声で会話してても聞こえてるからな!
『カジキ、これから作るから見て覚えろ』
『はーい!』
俺は魔法陣から伸びる手を大量に使い複数のことをいっぺんに行いトンカツを完成させると
『主人、手が動きすぎてよく見えなかった。あと僕そんなに腕ない』
カジキは全く分からなかったらしいので、2人を見ると
「貴方教えるの向いてない」
「教えてるってことを考えながらやった方がいいかと。
流石に今のカジキさんの状態を考えながら料理するスピードとかカジキさんでもできるような料理方法とかをしないと全く伝わらないと思います。」
2人からもダメ出しを受け俺はショックを受けるのだった。
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