第5話ゼロの買い物
『おーい、ロゼ?』
投げられたことに対して結構本気でロゼのことを殴ったのだが思ったより強かったらしく悶えている
少ししてから
「ゼロ、流石に威力強すぎ。いま、男性体じゃなくて女性体で防御力減ってるの忘れてるのか」
『いや、ごめん』
涙目になりながらロゼがゼロのことを睨むので素直に謝る。
(そういや、買い物できてないな)
買い物をしている途中で侵略があったので目的のものが変えていないことを思い出す。
(仕方ねぇ、ロゼがこうなっちまったのは俺のせいだし俺が買い物するか)
「ロゼ先に帰ってろ。買い物してくるから」
「ありがとう」
ロゼがゼロに向けて財布を投げ歪み消えて行く。
それを見送ったゼロは再度魔力を体に通し人間体になる。
『この服装じゃ目立つか?服装とか気にしてなかったからな、ロゼと同じでいいか』
ゼロは先ほどまでの姿とは異なり、低身長で完全な人間体になると同時に服装をロゼに近しい物に変える。
「ふぅ、この姿そんな好きじゃないし動きづらい。早く買い物すませるか」
喉から声が出ている感覚に違和感を感じながら先ほどの雑貨屋に向かうがもう少しでつくところで通行禁止のテープが貼られていていた。
「そういやさっきの侵略で壊されてたな」
どうするかを考えながら路地裏でスマホをいじっていると
「わぁ〜〜!」
「はっ?」
目の前に何かが落ちてきた。
よく見てみると大量の魔力を所有しており、頭に角が生えている為人間ではなく異世界人らしい
ゼロは体が埋まっているそれに近づくと
「ひ、人!?」
「人じゃないんだけどな」
ゼロは目に権能を集め異世界人がどこの存在なのかを確認していると
「あ、あの〜ここから出してもらうことってできます?」
「むり、幼女に力を求めるな」
「自分で幼女って言うの初めて見た」
(まじか、まさかクロノワールのボスがこんなところに落ちてくんなよ)
ゼロはそう思いながら世界の穴の数を確認していると一つ以外の全ての穴が塞がっているのを確認すると
「おじょおさん!どこからきたの〜?」
(うぇ〜!自分でやってて思うけど吐きそう)
「さっきと雰囲気変わりすぎじゃない?と、どこからってお空から?でいいのかな?」
「へぇー。おそらに人がすめるんだ〜!わたしもすんでみたーい!」
(やめよう。もうこいつのこと無視してとっとと買い物して帰ろう。ロゼもすでにやるべきことやり始めてるし。あと俺の吐き気がヤバくなってくる)
「住むのは無理じゃないかな〜。それに君が住んだら多分すぐに帰りたくなるだろうし」
「そっか!じゃあまたねおじょおさん!」
(あばよ!流石に人がくるだろうから死にはしないしな!)
「えっ!ちょと!」
ゼロは素早くそこから立ち去り鉛筆が買える場所を探しに雑貨屋とは逆の方に向かうのだった。
ちなみに、この会話が終わったぐらいに雑貨屋は営業再会していた。
————•••————
「どっ、どうしよう」
ノーチェたちに落とされた後すぐに戻ろうとしたら穴が塞がったため、そのまま落ちてしまった。運良く人の前で落ちたから助かるかなと思ったらその子もどっか行っちゃうし。
私はとりあえず出ようと思って手を引き抜こうとしたが全然引き抜くことができない。
物を壊さず引き抜こうと頑張っていること十数時間、私はすっかり諦めていた
「もう、このまま砂になるまで誰にも気づかれないんだ。まあ、大嫌いなクロノワールで死なないならいっか。」
クロノワール。力こそ正義な世界でスラム生まれの私が生きるには力を証明するしかなかったから王を決める決闘にでて運良く勝ってしまった。
女王になった後もいっぱい刺客が送られたり、なんか四侯爵?とやらが勝手に侵略始めるしで最終的には異世界で砂になる。
改めて思ったけどろくな人生送ってないな。まだ12年しか生きてないし。
ノーチェも四侯爵から私の側近として送られた人材でよくわからなかったし。
もう、物壊して出るか。どれくらいの人が死んでしまうかわからないけど
私はそう思いながら魔力を溜めていると
「えっ!人が埋まってる!?」
声がしたので見上げてみるとそこには白のカーディガンに赤色のスカートを着た私より年上そうな少女がいた。
「だ、大丈夫?今出してあげるからね!」
「いや、どうやって」
「フン!」
「いだ!」
少女が私の頭を掴んだと思ったらそのまま私を引っこ抜いた。
引っこ抜かれた衝撃で少し頭が痛いが感謝しないとだ
「あ、ありがとう」
その細い腕にどれだけの力があるんだろう。
そう思いながら溜めていた魔力を少しずつ放出しようすると
「ちっ、痴女?」
「痴女なんていなくない?」
周りを見回して見るがこの子と私以外いないので自分の服を確認すると
「破れちゃってるや」
おそらく落ちたときと引っこ抜かれたときで服が破けてしまったのだろう。最低限の場所しか守っていなくてお腹とかは出てしまっているがスラムで生きていた時に比べで守られているから気にするほどじゃないと思ってたら
「こっちきてください!」
「えっ?ちょっと何のために」
私は少女に引っ張られたので抵抗しようとしたが私の抵抗虚しく連れていかれるのだった。
あと、なぜか私が入っていた穴は塞がっていた
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