第17話 覚醒
ここは何処か?何をしていたっけ?・・・そうだ、おかしなデカい鬼が現れたんだっけか。それで俺は、鬼の目の前で・・・どうなったんだっけ?・・・・あ~、何もできなくて恐怖と疲労で、気絶したんだったな。でも待てよ?俺が気絶してたら仲間達は大丈夫か?
そろそろ目を開けよう。
開けると、周りは荒野でさっきとほぼ変わらない感じだが、やたらと静かだ。リーチとコーレの姿が見えない。クルーも見当たらない。鬼は、半分体を起こしているダストンの方を、仁王立ちで見ている。そして口を開いた。
「中々の物だったぞ。」、こう言うとニヤリと笑った。
ダストンは察しがつき、頭の中でさっきの感覚を思い出した。
ゆっくりと立ち上がろうとダストンは、体を起こし、頭を前に下げ、左手を地面に付けて立ち上がろうとする仕草をしようと、上半身の左側を前に傾けると、失っていた左腕の所に、さっきの赤と緑の竜巻の腕が一瞬で現れ、そのまま手を着いた。手を着いた岩床は強力な圧で凹み、顔を上げたダストンの目は、また異色の目になっていた。次なる行動は早かった。
左腕を大きく振り被ると同時に、思いっ切り足を踏込み、猛スピードの一撃を打ち込みに、鬼に攻撃を仕掛けた。鬼は少し余裕を見せ、軽くあしらうつもりで右手を出し受け止めようとしたが、ダストンが直前で消え、鬼が驚いた瞬間、左の方から突如現れ、左パンチが鬼の顔面に思いっ切り入った!
鬼は吹っ飛び、後ろの岩山に直撃し、岩山が派手に大破した。ガラガラと崩れる岩山から瞬時に出てきて、大きな手を広げて、怒りの表情で飛びかかってきた!
先ほどまでの力切れの時の怯(ひる)みはまったく無く、落ち着きと強さを取り戻したダストンは、リミッターが外れた上限を超えた強さをこれから見せる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます