あの夏に帰るとき

1977年当時、現在のようにスマホで誰もが手軽に動画作りが出来なかった時代、８ミリフィルムによる映画を製作するために主人公の大学生、沢田洋子は学内に映画サークルを立ち上げて映画の製作を始めた。
洋子の原作による脚本は、洋子自身の将来への希望や不安をテーマにした『窓ガラスに映った女』で、集まった学生仲間は、洋子の他に助監督の村野紗枝子、撮影担当の雨宮信吾、出演者の渡瀬里奈、岡部良太であった。
５人は、撮影とは別に親睦を深めるために海で夏合宿を行うことになった。
そして、遠泳中に泳ぎが得意だったのにも関わらず、紗枝子は溺死してしまう。
映画サークルの責任者である洋子は、紗枝子の死を仲間達と共に乗り越えて映画を完成させ、大学祭で上映後に映画サークルは解散する。同時に、妹のように思っていた里奈とも別…続きを読む