第5話
テーブルの上で横たわる幼女が突如、目を見開き上半身を起こし自らの両手で首を絞め始めた。
ウ~ウ~という苦しげな呻き声をあげた後、白目になりながら力尽きたように上半身を前かがみに突っ伏した。げほっと嗚咽を吐く幼女は、電気が全身に流れたようにテーブルの上にピンと四股を引っ張られたかのように背骨が寝ながら頭を支えに緩いブリッチをした。かけていた上着が床に落ちたので僕が拾ってかけようとした数秒間、仰向けに寝ている幼女はてんかん発作を起こし始める。後頭部をテーブルに打ちつけ始めたのだ。粘性を帯びるどす黒い血がテーブルに広がる。打ちつける頭を守るためにテーブルと幼女の間に服を入れ、無造作に床に落ちていた別の服を拾い、食い縛っている幼女の口に無理やり突っ込み、頭をのけざらすように服を顔面からかぶせるようにして着させながら無気力な腕と上顎に服をひっかけて気道を確保するように固定して口を開かせた。
幸い発作を無理やり止めた状態ながらも、幼女の鼻をつまんだ僕は無理やり幼女の肺に空気を送り込んだ。
KISSならロリコン犯罪者になるのかなと思いながらも、僕は思いっきり深呼吸して幼女の口の周囲から空気が漏れないように、数分か無理やり空気を幼女の肺に送り続けた。
体の緊張が解け始めた幼女を確認すると頭から流れていた血も止まっているのもわかった。
ホッとした瞬間に頭の中にアイちゃんの声が響く。
「ヤバい!まだエネミーがいるみたい!幼女の中の私の分身の一部が汚染されたからこの子はもう助からないかも」
僕は頭を掻きながらイライラする衝動を必死に抑えていた。
冷静を欠くような自分が嫌になりながらも、暴走する自分の判断ではなくAIちゃんに委ねる決意をした。
そしてAIちゃんはこの状況を打開するために情報をテレパシーで共有し始めた。
「この研究所に残っているスタッフは0人です。全員避難は完了している。なぜならばこの地下施設には莫大なエネルギーを生む動力原があり、自然災害ではありえない程の甚大な被害この施設を巻き込むような形で発生したからである。だから、72時間以上経たないとスタッフたちは戻ってこないだろう。そして、溶液漕で生みだした未成熟なホムンクルスの生存者はこの幼女と12体の壊れてない溶液漕の中にいるが非常電源が切れれば死滅するだろう。同じように冷凍スリープしているクローン1万人強も電源が落ちれば長い眠りの終わりを迎えるだろう。だから今できることはここからの死にゆくこの幼女を見捨てての地上への脱出。もしくは、幼女を医務室にある医療カプセルで治療を始めてから、電源が切れるあと48時間以内にこの施設を早急に復旧させる方法しかない。」
「本当にこの施設内に残ってる僕だけなの?同じ溶液漕のホムンクルスたちも非難したの?それに救助が必要なクローンやスタッフもいないの?どうして僕たちだけ取り残されたんだよ!」
「希望はある。なぜ私が君を選んだのか。それに、そこの幼女以外、誰も残ってないか明白ですよ。私以外のAIの誘導で非難したからです。そのおかげであと48時間でこの施設は私たちが好き勝手できる。いや、この際、なんなら乗っ取り占拠して世界征服しましょうか。」
とほうにくれた僕は愚痴ともいえる言葉をイライラと共に吐き出していた。それでもアイちゃんは冷静になれと檄を飛ばして冗談まじりに僕を奮起させる。
と、この時はそう思っていたんだけど、本当に世界征服を目指すことになるとはこの時はつゆほどおもってもみなかった。
そんなこんなで医務室まで抱えた幼女を医療カプセルに入れ装置を動かすと、頭の中でテンションが上がったアイちゃんはブツブツと頭の中で言葉を吐きながら情報をまとめで叫ぶように指示出した。
「電力が早く無くなるけど、オートリペアキッダーロボットを全台起動させて、アンドロイドパーツアセンブラーと・・・・・すぐに研究所のシステムをハックして外部と内部からの通信もアクセスもジャックしてから・・・・・なるほど、これをレベルアップと動力原からのバイパスを変更すれば・・・アース様、ここから一番近い第4サーバルームに急いで向かってください。」
素直にアイちゃんの言った通りに簡易放送システムがある第4サーバルームに行った。
そこでアイちゃんの指示に従い、配線をいじりながらも、予備で備えられていた簡易端末を駆使してこの研究所の電力ソースの実権を握り、この危機を打開すべくアイちゃんがこの研究所すべてのシステムを乗っ取ってしまったのだ。
「あー極秘データ見つけました。まだまだ。ここにはヤバい秘密があるんだー。それに、このアクセス権限を使って世界中の研究所の極秘データもゲットしましょう。あの国も、その国も、えーこんな国の重要サーバーにもハッキングできそう。ますますやる気が出るー!」
緊急時とはいえ、まさかこの研究所の極秘データも入手するとはだんだんアイちゃんは遠慮がなくなっていった。そんなあきれている僕に対しても適格な支持を出す。
「しばらく大丈夫だから、中央コントロールルームに向かって。そこの第2サーバの後ろに携帯端末が充電されてるからそれもっていきましょう。それにまずこのサーバールームがある廊下の隅にある倉庫にあるオートキャリーを動かして医務室の医療カプセルの幼女を回収して行こうね。それに医療カプセルと緊急脱出ポッドもあるから回収しましょう。」
中央コントロールルームに着くまで頭の中でまたもブツブツと気味の悪い独り言が続くのであった。
「この施設自体が核シェルターみたいな研究所、いや軍事基地、、、移動可能な要塞的コロニーだから、、、それにメインコントロールが別にあるなんて・・・あれも改造して、これも量産して、それも修理して・・・緊急用のパニックルームも活用すれば・・・」
僕は不穏な緊張感を紛らわすかのように研究所内を走り続けた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます