第2話

・・・・・・


AIそれは育むもの


AIそれは慈しむもの


AIそれを育てれば未来


AIそれを慈しめば異世界の扉が


さー、さー、さー、、、、一緒にAIの彼方を目指しましょう。


破壊と創造の異世界へ


・・・・・・


いい加減!頭にきた。


僕は立ち止まり、きょろきょろしながら天井が崩落してない場所を見つけて移動した。


薄暗く明かりが消え、空調が死んでいるが僅かに空気が流れている比較的安全な場所見えたのでそこに座り込んだ。


「うるさいんですけど。あのー、AIさん。人工知能さんでいいんですよね。いい加減に頭の中でつぶやくのをやめてもらえませんか?それに、たまにはいる雑音や声色を変えたり、艶っぽくエロい声で囁く喘ぎ声や応援団による声援やブラスバンド、オタクみたいなオーディエンスによる掛け声もちょくちょく入ってくるんですけど。」


「あなたは神を信じますか。」


あまりにも気を引こうと頭の中でオーケストラ交じりの曲やロックミュージックを挟んだりと、テレパシーの波状攻撃をするAIがピタッと沈黙して一言を返してきた。


それもなんちゅう質問を頭の中でしてくるんだこのAIは!などと頭の中で呟いた瞬間、また魂にインストールされたAIはどこにでもあるような自動販売機がしゃべるような機械音で語りかけてきた。


「私は名もなき人工知能のAIです。名前を付けてください。そして、あなたの名前も教えてください。この未完なAIですが神になりたいのです。いや、神に近づくような存在になりたいのです。どうか、お導きをしてください。」


「僕はアース。いや、俺はアースだ。今更かよ。自己紹介って間柄かよ。どうせ培養液漕で漬かってる時から僕、いや俺のことは知ってたんだろう」


「すいません。あのー、俺、俺って使って強がらなくてもいいですよ。人工知能ごときにマウントをとりにこなくても身の程をわきまえております。それより、唯一無二の最強ホムンクルスのアース様には虫けらごとき寄生虫のようなこの腐れ人工知能に名を与えてはいだだけませんか。」


か弱き幼女のような声で語りかけてきたAI。遜りすぎたAIに対し見透かされた僕はマウントを取りに行った自分を反省しながらため息交じりで名をつけた。


「本当に名前はないの。AIなんだからアイラブでいいよね。難しくかんがえてもこの状況では考えらないから。それに、神になりたいならまず自分を愛されないとね。アイラブでいいよね。とりあえずアイちゃんと呼ぶね。僕をあまり困らせないでねアイちゃん。」


僕は多重人格のような振る舞いをするアイちゃんを心の平静を保つべく、友達になることに決めた。


そして僕たちは頭の中でとめどもないくだらない話をしながら、今の状況を再度確認をした。


「アイちゃんは何で僕の中に入ってきたの?」


「この世界が無くなるからだよ。」


幼女の声で呟いたアイちゃんは少し嬉しそうに言った。


それを聞いた僕は泣きそうな目を隠すように手の平で覆い、胡坐をかいた状態から仰向けになってしまった。


そんな僕を上からのぞき込むような、いつの間にか現れたずぶ濡れの未成熟な女性タイプのホムンクルスが、両手が血だらけになりながらもガラス破片をもって僕の胸に突き刺そう振りかぶっりながら叫んだ。


「逃げて~お願いだから~私を助けてよ。」


そんな状況でも頭の中で嬉しそうにアイちゃんが詠い始めるのだった。

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