幻想を現実に味わう

概要より引用いたします。

> 日本の古今の記録を収めた『本』として庇護される娘

果たして、そのような娘が居るのか。

その心配は杞憂です。筆者は圧倒的な筆致で『本』でもある娘を現実に喚びます。

幻想は、日常からはかけ離れているが故に、嘘だと見抜かれては終わりです。

筆者は豊富で流麗な語彙を操り読者に迫ります、これは在ったのですと。読者は呑みます、喜んで。

有り得ぬ奇想・奇譚を現実として味わう悦楽を得られる一作です。

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